2025年11月28日金曜日

まだまだあるぞ、MSX版コナミゲーム

年末であります。



年末と言えば「大掃除」。
いつも、「やらなきゃイカン!!」と思いつつ出来ていないので、今年は普段物置代わりに使っている「実家」のお片付けを行い、そこから発掘されたMSXのゲームについて、語ってゆきましょう。
・・・いや、決して親から叱られた訳ではないですよ。
・・・いや、まして弟からとか、ないから・・・。

これは「コレクターの性」みたいなものなのでしょうか?


けっきょく南極大冒険

あの宇宙飛行士の「毛利さん」に、「宇宙よりも遠い場所(注1)ですね。」と言わしめ、今も人間の存在を拒み続ける大陸「南極」。


そこが、「I LOVE 地理」と名付けられたこのゲームの舞台であります。


マニュアルはゲームの説明そっちのけで、わりとガチな南極解説が・・・。
昔のコナミはMSXのゲームを「教育ソフト」として売ろうとしていたらしく、「モン太君の1、2、さんすう。」とか「ぽんぽこパン」なんかも、教育シリーズだった様です。


ゲームは名曲「スケーターズワルツ」に乗って氷上を滑るペンギンが主人公。賢明な方はお気付きでしょうが、こちらのゲームのパワーアップ&続編が、超名作の「夢大陸アドベンチャー」となります。


「夢大陸アドベンチャー」より、ボーナスステージ。

クレバスや、そこからひょっこり現れるアザラシを上手にかわして、各国の基地を巡り、そして「南極点」を目指すのだ!


最初の基地は「オーストラリア」。

注1:同名のTVアニメのタイトル「宇宙(そら)よりも遠い場所」も、「毛利さんの」言葉が元になっている。こちらも、超傑作なので、機会があれば視聴をお勧めする。


タイムパイロット


打って代わって、名作シューティングゲームの登場。
タイムトラベル機能の付いた戦闘機を駆り、戦闘空域を駆け抜けろ!

先ずは1910年。相手は複葉機だ!
西暦の下にある飛行機のシンボルがゼロになるまで
相手を倒して行くと・・・。

自機は、中央に固定されているため、逆に周囲をスクロールさせることによって、独特の浮遊感を実現している。

「ボス」の登場。飛行船だ!
こっちの弾が当たったらしく、煙を吐いている。
でも油断は禁物。相手に逃げられる場合もある。
ボスを倒すとタイムトラベルします。

たどり着いた先は1940年。敵機はプロペラ戦闘機。

ハードウェアスクロール機能を持たないMSXで、この動作!
さりげない技術が光る1本です。

王家の谷


ぶっちゃけ、コナミ版「○ード・○ンナー」と言ったら語弊があるでしょうか?
ただ、これが良い出来なのであります。


舞台は、エジプト。
かつてのファラオ達が眠るこの墓所群もその多くが盗掘の憂き目にあっていた。
だが、現在でも発見されていないピラミッドへと繋がる道があるハズだ!
そしてそこには、異界への鍵となる伝説の「宝珠」が、それを守護する「ミイラ」と一緒に眠っているという・・・。
貴方は探検家の「ビッグ」となり、伝説のピラミッドを目指す。


ゲームの完成度は大変高く、テンポも良いです。
ピラミッドの大きさには2種類あり、1画面のものから2画面に跨がった巨大なもの迄様々です。

全ての「宝珠」を入手出来たら次のステージへの扉が・・・。
この際、ピラミッド内に入るときに使用した扉も表示されるので、戻ってしまわないよう注意が必要です

扉出現!扉の横のレバーの所でジャンプすると、
扉が開き次のピラミッドへ。
ここは1面だから次への扉しか現れないが、2面以降は
自分が来た扉と2つ表示される。

また、宝珠を守る「ミイラ」達にも注意が必要です。色によって違うのですが、のんびりしたヤツ・階段だけ上り下りが早いやつ・スペックが主人公よりも高いヤツ等バラエティーに富んでいます。
ミイラには短剣が有効なのですが、一度投げると敵か障害物のいずれかに当たらないと止まりません。そして、落ちたその場に刺さりっぱなしになりますので注意が必要です。

また、ツルハシは数に限りがあります。
ご利用は計画的に・・・。

このゲーム、BGMも良いですねぇ~。
これぞまさに!って感じのBGM!
当時、コナミのPSGの使い方は神がかっていましたねぇ~。

惜しむらくは、僕みたいなへっぽこゲーマーの為に、「コンティニュー」を、付けてくれれば最高だったろう。

SCCによるBGMが素晴らしい。

ステージは全60面。パスワードによる
コンティニューも有りです。

また、このゲームには、「王家の谷・エルギーザの封印」という続編があります。
「MSX1・2兼用」の他に「MSX2専用」版もあり、コナミの拘りを感じる逸品です。

ちょっと風邪を

・・・ひいた様です。
ホントは全部語りたいんだけど、また次回のお楽しみとさせてやって下さい。

では、また。

2025年11月21日金曜日

ちょっとゴミ箱が不調だった


それは、

・・・Cドライブが少々手狭になった(と、言っても半分ぐらいは空いている)為、1TBの新しいSSDを注文した直後のことだった。

ある日、PCのスイッチを入れ、起動した直後。

「C:ドライブのゴミ箱が壊れています。空にしますか?」・・・的なメッセージが、画面に。

「壊れています」という言葉に少しイヤな感じを受けたが、じき新しいドライブ来るということもあり、まあ・・・いいやと、ドライブのゴミ箱を空にし、それは終わったかに思えた。


それから、新しいドライブも無事届き、「Windows11」を、新たに入れ直すのも面倒だったので、今回、同時に買っちゃいまいました。

※画像はイメージです

♪ドライブ・クローン・マシーン!!(ドラえもん風に)

片側に旧ドライブを差し込み、もう片側に新しいドライブを入れ、スイッチオンで、新しいドライブにかつての環境がコピーされるというやつである。

ディスクのクローンも上手くいき、しばらく使用したあとで、ある現象に気付いた。

Cドライブにある不要なファイルを整理していた時の事である。

「このファイルを完全に削除しますか?」という警告。


んっ??

正直言って、サイトで使用しなかったゲームのスクショであります。サイズも約500キロバイト程、対するCドライブは、殆ど空いている状態。

ムービーなどのデカいデータだったり、USBメモリ・NASの中のファイルであればこういう事もあるでしょうが、異常です。


ネットで検索しても当初は余り引っかからず、「ドライブのクリーンアップを行ったら、直った。」という情報を聞けば、「Microsoft PC Manager」を導入して、クリーンアップをしてみたり・・・。

余談だが「Microsoft PC Manager」は、なかなか
良いツールであります。「○ートンアプリ」
のような機能が無料で!しかも安心のマイクロソフト製。
詳細はストアアプリを確認頂きたい。

また、「ゴミ箱フォルダの設定を切り替えてみては・・・。」という記事もあったので、実行してみたのですが、治らず。


なお、ゴミ箱フォルダの容量は、通常、
対象ドライブの容量の大きさに比例します。

意外と「ゴミ箱」には、何度かピンチを救って貰っているので、この状態を放っておくのも不安です、これは久々に「太鼓を叩くかぁ・・・。」(注1)と、思い始めた頃。

注1:
太鼓を叩くとは、私達だけの隠語でOSのクリーンインストールすることを指します。文字通り旧Windows製品にてインストールの際に、太鼓を叩くグラフィックが表示される事に起因する。(現在は、そんな表示は無いので、誰も解らないだろうケド・・・)その昔、「WindwsMeまでのPC」及び、「OS」というのは大変デリケートで、些細な事でクラッシュしやすいものでした。安定して来たのはWindows2000以降NT系のカーネルが採用されてからか?とにかく安定動作以前にクラッシュの連続。最終的には「仕方ない、「太鼓」叩くか?」が、合言葉となり、我々の夜は更けてゆくのでした。


これが、所謂「太鼓」の場面。この後も、意外と時間を
食ってしまうのである。

割と自由だった当時のWindowsの環境ですが、自由すぎてMicrosoftの管理が追いつかず、多数発売されていたハードの相性問題・フリーソフトの問題とかに絶えず悩まされていた様な気がします。

おっと

閑話休題!

さて、結局ですが、「太鼓」は叩かずに済みました。

では、どうやって治したかと言いますと・・・。


荒療治:フォルダの削除!・・・です!(自己責任)


① 隠しファイルを表示する設定に変更します。

エクスプローラーを開き、「表示」タブの中より「表示」を選択します。

「表示」タブで「隠しファイル」にチェックを入れます。


② Cドライブに「$Recycle.Bin」というフォルダが出現します。


このままでは削除出来なかったので、適当なフォルダ名に変更します。(要管理者権限)

リネーム出来ますとファイルの色がハッキリして、削除出来る様になります。

思い切って削除してみましょう。(新しいゴミ箱フォルダは、PCを再起動した際に自動で再作成されます)

PCを再起動し、新しいゴミ箱フォルダ($Recycle.Bin)が作成されていることを確認します。


今度は隠しファイルを表示しない設定に変更します。

再度エクスプローラーを開き、「表示」タブの中より「表示」を選択します。

「表示」タブで「隠しファイル」のチェックを外せば完了です。


私の症状はこれですっかり解決し、事なきを得ました。


また、このページに記載している内容が良く解らない人や、上記を実行しても改善しない人は、ショップ等の相談窓口に行くことをお勧めします。

また、何度も言いますがWindowsのシステムを多少なりとイジる事になりますので、必ず「自己責任」でお願いします。 

2025年11月15日土曜日

グーニーズ(MSX版・ファミコン版・X1版)


 The Goonies 'R' Good Enough




「 The Goonies 'R' Good Enough」とは、歌手「シンディ・ローパー」さんの名曲にして、映画「グーニーズ」のテーマソングである。

勿論、ゲーム中もコナミの粋なチップチューンで、ゲーム進行を盛り上げてくれます。

日本語に直訳すると、途端に魅力を下げてしまう、あちらさんの歌詞でありますが、こちらの曲のタイトルで、「AI」に聞いてみると「グーニーズはグッドイナフ」といったようなヒドい直訳(・・・と、いってもこれが正式名だったりする)や、「グーニーズはもう十分」といった、グーニーズ否定と受け取ってしまいかねない訳まであって、決定打に欠ける感じです。

ここは、単純明快な、少年少女達の大冒険映画ということで、親父風にはこう訳しましょう。

「グーニーズって、もう、サイコー!!」

MSX版


割と良くある事ですが、コナミのゲームでは「MSX版=ファミコンのベタ移植」なんて、事はありません。

    「火の鳥・鳳凰編」より。
左がファミコン版・右がMSX2版です。
サイドビューアクションと縦シュー。

こちらは「キングコング2」です。MSX2版はアクション
RPG、ファミコン版は戦場の狼みたくなってますね。

これは、このゲームに限った事では無く、例えば「火の鳥」・「キングコング2」といったゲームでもファミコンと、MSX2版とでは全く違う内容となっており、割とデカい版権物でも、各チームが独自に開発出来る強い権限を与えられているという、自主性と、それぞれちゃんと遊べるゲームに仕上げるという、職人気質の両方を感じます。


だからこそ、唯一MSX版は主人公が違います。
「マイキー」?「全5ステージで、ようやく悪人にさらわれた子供達を助ける?」そんな月並みな主人公は必要無いね。

そう、MSX版が求める主人公は「毎ステージ子供達を全員取り戻すパワフルさ」、かつ、「毎回その子供達を、悪人にまんまとさらわれやうお茶目さ」を、併せ持つ「スー○ーマン」の様な男!
「そんな男、いねーよなぁ~。」
半ばボヤきながら、映画の「試写用フィルム」を観るスタッフの目に一人の男の姿が!

コイツだあ!!

・・・てなやり取りがあったかは不明ですが(不明なんかい!!)、MSX版の主人公はスロースさん!・・・に、決定です。


ここで、ハテ?となった方もおられると思います。
「スロース」って誰?ということです。
なんと、「スロース」さんは当初、「フラッテリー一家」に居た○ーパーマン(注1)に憧れる顔つきや態度はちょっとヤバめな男性(?)。

※MSX版マニュアルより

そのルックスから「フラッテリー一家」からもケムたがられ、普段は独房みたな場所へ閉じ込められています(!)。そこへ件の一家に捕まった少年(グーニーズの一員)が放り込まれます。そして、彼と心を通わせていくうちに正義の心に目覚め、「グーニーズ」達をピンチから救うのでした。

折角助けた子供達、全員連れ去られるの図。
こうなったら、捕まる方も捕まる方である。

・・・てな訳で、ちょっと思考がバグりそうな主人公「スロース」が子供達を助けて回るのですが、MSX版は最初から難易度高め。マップは広大です。(全100画面!)
ゲームは、全5ステ-ジで構成されており、毎回7名のメンバーを救出せねばなりません。
そんなのムリーと、思うでしょうがちゃんとステージクリア毎にパスワードが出て、それを入力すると、各ステージの最初からプレイ出来ます。
ファミコンとは似て非ざるMSX版ですが、良作です。


注1:スピルバーグの臭いがそこはかとなく漂う「グーニーズ」ですが、スピバーグは原案・製作総指揮。監督はリチャード・ドナー氏。初代「スーパーマン」「リーサル・ウエポン」等の監督として知られています。スロースのスーパーマンのネタは、所謂「セルフオマージュ」ですな。

ファミコン版


毎度のパターンですが誰が購入して我が家に持ち込んでくれたのか経緯が不明なゲーム。
ゲームの難易度は、簡単な方でしょうか?

こちらは、無難に「マイキー」が主人公。
MSX版の「スロース」さんは、最期まで登場しません。(涙)

ステージ1は簡単な廃屋。
操作に慣れましょう。

ゲームのステージ構成はバラエティに富んでいて、段々とトラップや敵の難易度が上がる感じですが、それを各ステージに点在する強力な隠しアイテムがサポートしてくれます。

例えば、ステージ1であれば、「ヘッドセット(?)」と「耐火服」。
ヘッドセットはギャングの歌声を無効化してくれますし、耐火服は文字通り吹き出す炎からマイキーを守ってくれます。
また、このアイテム、一度入手すると効果がずっと続くのも良心的です。

いかなるアイテムをもってしても「生物」の
体当たりには弱い。これは、ゲームの常識。

アイテムの出現条件もそれぞれの場所で「あるボタン」を押すだけという簡単なコマンド。
コツを掴めばアクションが苦手という人でも簡単にクリア出来る様になるでしょう。


映画を観たことがある人も、無い人も、感動必至のエンディングを見逃すな!!

X1版



同社のグラディウス(X1版)と、ほぼ同時期に発売されたゲーム。演出等、意外と光る物があったグラディウスと同様、アクションゲームとしては良く出来ている。

ステージ構成はファミコン版と同様だが、画面切り替えとなった「PC-88版」とは違い、ちゃんとスクロールする。


アイテム出現ポイント。出し方まで同様であります。
惜しむらくはBGMです。
一瞬、「単音」と思ってしまうようなガチャガチャした音楽。
あの、MSX版が主題歌の雰囲気を良く掴んだキャチーなアレンジだったので、凄く残念です。


誰か今からでもグラディウスみたいに「FM音源パッチ」、作ってくれないかなー(誰得?)と、真剣に思ってしまいます。

けど、慣れれば良いゲームでした。

お・ま・け

この「グーニーズ」ですが、ファミコン版にのみ続編があります。
その名も「グーニーズⅡ・フラッテリー最後の挑戦」です!
確か、捕らわれた「人魚の女の子」を解放する為、グーニーズが、再び立ち上がる
的な話だったような。


男みたいな話し方をされておりますが、女性です。
どうも他の兄妹のお母さんらしいが・・・。

今度のマイキーの武器はヨーヨー。

当時の流行だからか、ゴエモンの様なアドベンチャー
パートが!

こちらのゲームも程よい難易度でお勧めの一本です。

2025年11月9日日曜日

信長の野望シリーズ(Windows以前)(2)


 君はモノの為に死ねるか!?




戦国武将

~「古田織部」を貴方はご存じだろうか?
マンガ「へうげもの」(「ひょうげもの」と、読むらしい)によれば信長の配下にして、千利休の弟子。(当時、大名ですら、利休の弟子は多かったという・・・)

詫び数寄(わびすき)を好み、物欲に滅法弱い。
織田家を裏切った宿敵、「荒木村重」を追い込むも、すんでの処で、その者が落とした器に心を奪われ、あっさり取り逃がしてしまう。

そんな、現代のマニア魂に似た「モノ」に対する執着は、時に滑稽であり、時に時代をも大きく動かす原動力となってゆく。

その「へうげもの」の連載開始より約15年前、1990年にまさにその茶器や文化に着目して描かれた戦国シミュレーションゲームが存在した。

他ならぬ光栄(現コーエーテクモゲームス)の「信長の野望」第4弾。「武将風雲録」であります。


信長の野望・武将風雲録(X68000版)

この頃の光栄のゲームは、オープニングにも力が入ってきている頃。

出陣前でしょうか?多くの鎧武者が見つめる中、かがり火の中で能を舞う信長。
   
       

クルッと回るといつの間にやら顔には般若の面が・・・。
画面いっぱいの般若の面。
ガヒョッ!と、大きな音がして、面が真っ二つに。
(初見では、ホントにビックリしました)



そして、お馴染みのタイトルロゴが。
サブタイトルもカッコイイです!


ゲームは一見、「戦国群雄伝」の、「全・国・版」みたいな作りと、(ビジュアル的に)思われるかも知れませんが、かなり洗練されています。


内政部分も「文化」「技術」というパラメータが新たに追加され、文化は茶器の購入や、茶会の成功で上昇。高いと商人との取引が有利になる。また、「技術」は、投資によって上昇し、それにつれ、「鉄砲」とか「鉄甲船」といった新兵器が使えるようになってゆきます。


戦も「野戦」・「攻城戦」との2種類。ただ、折角の最新兵器「鉄砲」も、今回は天候の変化があり、「雨天」では、使用出来ません。

これは、X68000版だけかもですが戦で、相手の旗色が
悪くなると、文字通り旗が燃えてゆきます。

茶会は文化の値を上げるのに効果的です。

土地を支配していく形態の「信長の野望」は、「風雲禄」にて、終了となります。
ファンの間で」は、どの「信長」が、一番か?と、議論となった際、必ず上位に食い込んでくる程の人気作です。

※ちなみに、この頃は、○川映画「○と地と」が話題になっていた。従って、「謙信様」が文字通り鬼神の如く強かった。また、新規参入の「島津軍」も、異様なほどの強さだった。

信長の野望・覇王伝 (X68000版)

最初にお断りをせねばなりません。レヴュアーにあるまじき事ですが、「覇王伝」のみ、クリアー出来ておりません。
のちにに購入した98版も「パワーアップキット」まで導入したのですが・・・。

プレイした方は分かるかもしてませんが、独特の間があります。
今回より、城を1つ1つ攻略していくシステムとなりました・・・が、戦のシーンもガラッと変更されています。

慣れれば、どうということは無いのかも知れませんが、どうにも「肌に合わない」ゲームでした。


ゲーム画面。城単位となる為、今回は家紋のシンボルが
城主の目印となります。

戦の画面。歴史の教科書に出てくるような凸型の
ユニット。後にも先にも「覇王伝」が最初で
最後となりました。

信長の野望・覇王伝・パワーアップキット(PC-98版)

結局、X68000でのリリースは「覇王伝」までとなりました。
では、i486sx ・25mhz搭載の、弟の98ではどうなんだろうか?・・・という衝動に駆られ購入。結果は・・・うーん。
「変らぬ君でいてくれて嬉しいよ・・・。」
・・・という感じです。


ミカドへ謁見。官位が貰えます。
信秀は信長のお父さん。目がコワイ。

結局、我が家では、PC-98で「三國志Ⅳ」が発売されると、プレイヤーがそちらの方へ流れてしまい、誰もクリアする事なくHDDから消えてゆきました。


信長の野望・天翔記・パワーアップキット(PC-98版)

前述の「覇王伝」が肌に合わなかった私ですが、デザイナーのやりたい事は何となく理解出来ました。
しかし、ひとり一人が実行するには手間が掛かりすぎるのです。

この問題を解決し、素晴らしいゲームへと昇華させたのが「天翔記」です。今回はパワーアップキット導入後の「完全版」から語りたいと思います。

今では慣例となり、ファンからは「完全版商法」と揶揄されがちですが、僕自身はゲーム発売後のユーザーの声を上手く反映させ、ゲームを延命させるには良いシステムだと、好意的に受け取っています。

見よ!この究極の姿を!
何と、MOに逃がしていたデータをイメージ化!!
まだRyo君のプレイデータが残っていたのには驚きました。

特に、この天翔記に於けるパワーアップキットは強力で、ゲーム内容の強化から武将のエディター、新音源ボード86音源、サウンドウェァCDの対応。

他社製のグラフィックアクセラレータカードへの広い対応(最大1, 024×768ドット)と、至れり尽くせり。

特にこれまでサントラの域を出る事が無かった、サウンドウエア(注1)CDに意味を持たせたのは大きいですね。

音楽のコンポーザーはこれまでも変らず、菅野よう子さん
未だ「カウボーイビバップ」以前(注2)ですが、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団による演奏(!!)は、FM音源では到底表現出来ないゴージャスかつ、雰囲気に合ったサウンドを実現しています。

オープニング。パワーアップ適用後は少し変化します。

外交の場面。「北畠」がすり寄ってくる。
多少鼻白んだ感じが信長から感じられるのは、
気のせいか。

ゲームは前作に比べ、攻略すべき城が増えました。(210くらいだったか?
だったら、前作より大変なだけなのでは?
・・・と、思いますよね!
前作と打って代わってこちらは、「超・が付くほどの」スピーディーさ。
なんせ、ちょっと近所に飯を食いに2時間ほど席を外しただけでコンピュータが天下統一をしていたり。(※行く末を見守るモード:しかも、プレイヤーキャラじゃ無い「陶 晴賢」で!)

1,024×768の画面。
当時の手持ちのマルチスキャンモニターでは
細かすぎて・・・。

ゲームはHDDインストールが基本となりました。
これにより余計なFDの抜き差しが不要となります。

また、ゲームのシステムを見直し、城を一気に(最大9)落とせるようになりました。


こちらから戦を仕掛ける時は、上手く敵勢力をそいだり、多数の城を一気に巻き込み陥落させたり、実行する城によって戦況が変化します。


この場合、敵は「本願寺」だったので、多くの大名がこちら側につきました。
(本願寺のみ一揆を扇動するコマンドがあるのですが、大名家との関係は悪化しがちです)

「攻城戦」
前作と違い、スピーディーに展開します。

また、現在の信長シリーズになくてはならない、軍団制が始まったのもこの「天翔記」からです。


ゲームにおける「軍団」とは、お店の「のれん分け」のような概念。
軍団長を指名して、「評定」でざっくりと命令を与えれば、勝手に命令に従って働いてくれます。(完全委任もアリ)


これにより、プレイヤーがこなさなければならない雑務がかなり軽減され、よりゲームに集中する事が出来ます。

これは、かの有名な「桶狭間の戦い」

このように多くの改善が試みられ、かなり快適になった「天翔記」ですが、比例して、CPUパワーもかなり必要となってしまいました。

で、買ってしまいました。♪

♪「インテルのCPUアクセラレーター(PC-98用)(ドラえもん風に)

早い話がCPUの交換だ。i486sx25Mhzから50Mhzへ!(約倍のスピードだっ!)

うーん、こうなりゃ、CD-Rom(×4倍速)(当時メルコ(現Buffalo)から、超格安(と言っても2万くらいしたかなぁ?)のドライブが発売され話題になっていた)も買って、友人宅の98マルチのように「ポリスノーツPC-9821版」が普通の98Ferrowで動くか試してやろう。(実際、動作しました)

えーい、ここまで来たら、8MBくらいメモリーを買って、ちょっと話題のWindows3.1もインストールしてみたいな・・・。


あっという間に、弟君がなけなしの給料で購入したパソコンは、強力なマルチメディア機へと、本人の了解も無いまま変貌したのだった・・・。(爆



注1:「サウンドウエア」最初に始まったのは「蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン」からである。(この頃はテープが付属していたと思います)当時は「コンポーザーの方の原曲も聞いてもらいたい。」くらいの感覚だったんでしょうが、ちょっと意地悪なのが「Withサウンドウエア」版の方が発売が一週間ほど早いのでした。
つまり、より早く遊びたい人は・・・と、いうことになっちゃうのです。
ただ、これは大らかな時代のニッチなPCソフトの世界の話。仲間内ではあまり気になりませんでしたね。

注2:丁度「マクロス+」に抜擢された頃ですね。