2014年11月1日土曜日

夢大陸アドベンチャー

まさに夢のソフトです。


夢大陸アドベンチャー
相変わらず美しいタイトル画面。コナミの芸術です。

グラディウスでMSXユーザーの度肝を抜いたコナミから、その熱も冷めやらぬ中、新たにリリースされたメガROMタイトル。
それが今回紹介する、「夢大陸アドベンチャー」です。


夢大陸アドベンチャー
どのタイトルの続編?ファミコンユーザーの方も、この画面でピンと来るのでは?

タイトルこそ違いますが、初期のMSXマガジンの誌上ランキングにて、常に上位をキープしていた(・・・と、思う。)ソフト、「けっきょく南極大冒険」の続編です。

疑似3D画面を、主人公のペンギンがゴールを目指して疾走するというコンセプトこそそのままですが、全てに渡って大幅なパワーアップが施され、かつ、それが盛りすぎになる事なく、高い完成度を誇るゲームとなっています。

夢大陸アドベンチャー
先は長い!ポーズをかけ、しばらく待つと主人公が・・・。

前作は教育ソフト(?)という触れ込みであったため、南極大陸を舞台に、各国の基地を訪ねて回るというゲームでしたが、今回は病気のお姫様を助けるために、幻の「夢大陸」に生えるゴールデンアップルの実を、主人公が取りに行くというストーリー。

ステージ数も一気に24ステージと、大幅なボリュームアップを遂げています。

また、前作で氷上一辺倒だったステージ構成は、大きく変貌を遂げ、洞窟や水路、海中から流氷・果ては宇宙(!?)まで・・・と、変化に富んだものとなっており、プレイするユーザーを飽きさせません。

夢大陸アドベンチャー
水路。軽快なサウンドと相まって、好きなステージの1つです。流木に注意!

夢大陸アドベンチャー
ステージ脇から現れた羽根にぶつかると・・・。

夢大陸アドベンチャー
なんと宇宙(ボーナス面)へ!雲がアニメーションする、眼下の地球が美しいです。

ステージの途中には、前作でおなじみのクレバスの他に、小さなクレバスが存在します。
そこに、わざとはまると、中はお店(バザー)となっており、ステージ途中で拾った魚の数に応じて、アイテムを獲得出来ます。
これが、結構重要で、売られているアイテムが次のステージの攻略に重要だったり、ステージが変わると同じアイテムが売られていなかったり、果ては「地図」なるアイテムを購入できていないと、永遠にループするステージがあったりと、侮れません。

バザーには、普通のお店のほかに、いかにもな風体の店主が経営する「悪徳ショップ」と、タダで1つだけアイテムをもらえる「サンタクロースの家」があります。
「悪徳ショップ」は、アイテムの値段がバカ高いので、買い物は出来るだけ避けたいところですが、前述の「地図」が必要なステージなどは、涙をのんで買わざるを得ない場合もあります。

夢大陸アドベンチャー
こちらは普通のお店。地図は必携のアイテムです。スロットマシンで一攫千金も!

また、アイテムの中には、ステージ途中で特定の行動をする事で手に入る「隠しアイテム」が存在し、その入手如何でゲーム(特に後半のステージ)の難易度が大きく変化します。
何点かは普通にプレイしていて発見出来たのですが、重要なアイテムは本当に難しく、クリア後に雑誌で情報が出るまで分かりませんでした。

夢大陸アドベンチャー
今回はボスキャラも登場。鉄砲を持っていない場合は、目の前の杭を打ち込むと倒せます。

容量アップに伴い、敵キャラも大幅に増加しました。
クレバスからひょっこり現れるアザラシこそ居なくなりましたが、スライム・コウモリ・アホウドリ、果ては3ステージ毎に登場するボスキャラ「フリーザウルス」など、多彩な敵キャラが登場し、主人公の行く手を阻みます。

特に後半のステージの難易度は凄まじく、火の玉が降り注ぎ、岩や壁がせり上がる道を、コウモリやスライム、アホウドリの攻撃を避けながら疾走するという、世紀末的なシチュエーションが展開されます。(最初にクリアした際には、アイテムも拾えてなかったので、まさに地獄でした。)

夢大陸アドベンチャー
ボスキャラを倒すと、条件に応じて子ペンギンが登場。主人公を讃えてくれます。

また、このゲームは、エンディングがある事が珍しかったこの時代に、マルチエンディングを採用しています。

ゲームを最初にクリアしたのは友人でしたが(自分で見たかったので、僕は席を外していました。)、見事にバットエンディングに当たってしまい、大いにショックを受けていたのを憶えています。

その後、自分もクリア出来、その時はグッドエンディングだったのですが、当時は発生条件が何なのか分かりませんでした。

夢大陸アドベンチャー
念願のゴールデンアップルを獲得!でも、ここが折り返し点です。

難易度は比較的高めな今作ですが、古ゲーにありがちな理不尽な難しさではありません。
ゲームの展開もアップテンポで、ゲームオーバーになってもついつい、遊んでしまいたくなる楽しさがあります。

友人達と、代わる代わるプレイし、何ヶ月もかかって攻略しましたが、最後は皆クリア出来るくらいに上達できました。
この辺りも、ゲームデザインの妙というところでしょうか。

アイテムやワープ等の隠しフィーチャーを活用すれば、更に安定した攻略が可能になります。


現在でも、PSアーカイブス・バーチャルコンソール等で遊ぶ事が出来る当ゲーム。

自分自身、年に数回は思い出したようにプレイしています。

機会のある方は、現在でも色あせない名作を、是非遊んでみて下さい。


PS.余談ですが、このゲームは、我が心の師「小島秀夫監督」も、ちょこっと関わっていたそうです。(アイディアを何点か出しただけだそうなので、エンドクレジットにも名前が載っていませんが。)
そういえば、「MGS4」でサニーちゃんもこのゲームをプレイしていましたね。

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