歴史は俺たちになにをさせようとしているのか?
「ソーサリアン」のリリース後も、流石は老舗のゲームメーカー「ファルコム」。
ちゃんと、「追加シナリオvol.1」1本と、「ユーティリティ」1本をリリースしてくれた。(注1)
「ソーサリアン」のリリース後も、流石は老舗のゲームメーカー「ファルコム」。
ちゃんと、「追加シナリオvol.1」1本と、「ユーティリティ」1本をリリースしてくれた。(注1)
エミュレーターの制作者様。
当時のゲーム開発者の方々。
そして小島監督。
全ての方に「ありがとう。」と言いたい。
遅くなりましたが、np21wを使用し、通しでクリア出来ました。(動作は良好でした!)
「スナッチャー」に続き、自分もかなり思い入れのあるゲームです。
そして、娘や息子(彼らがプレイしたのはPSのアーカイブ版ですが)、普段、ドンパチがあるゲームには否定的な妻まで、大画面の前で感動を共有出来た希有なゲームです。
今回、さらっと触りだけプレイするつもりが、気付けば仕事から帰ってPCの前に座るとエミュを立ち上げ、がっつりとプレイしている自分がいました。
やはりパソコンならではの美しい解像度。
CD-Romによる声優さんの素晴らしい演技。
全体的なグラフィックの統一感。
そして、PC-9821版の面白い所は、PC-エンジンの「スナッチャー」を彷彿とさせる「画面外の顔芸」ですかね。
でも、一週するとちゃんとPSみたいにちゃんとセリフモードも選ぶ事が出来、ゲームワールドをより深く知る事ができるのです。
実は完全な再現度となるまで「封印」していた当ゲーム。
もう一度プレイする機会を得られるとは思ってもいませんでした。
エミュレータの作者の方には重ねて御礼申し上げます。
お陰で、久々に「ポリスノーツ・ロス」を味わうことが出来ました。
また、ゲームレヴューにて語ってゆく事となる予定ですが、こちらはもう少し時間をいただきたいと思います。
では、また。
ガウディ 「(1)よりの続きです。」
デヴィット「誰だよ?」
ガウディ「申し遅れました、今回の貴方の旅のお供を致します、量子コンピューターの「ガウディ(注1)」と申します。AI機能搭載で、この「ヴィクセン」の運行全般、退屈な際の話し相手から写真の加工、「ネオ・コウベ・シティ」のギブスンの娘「カトリーヌ」の3サイズまで、何でもお答えします。」
デヴィット「最後の「カトリーヌ」のくだりが意味分からんのだが・・・。」
ガウディ「「スナッチャー」をプレイしてみればよく解ります。」
ガウディ「おっと、閑話休題です。」
デヴィット「特異点か・・・。何も起きんな・・・。」
ガウディ「こちらは所謂「出口」です。変動重力源は他にあるかと・・・。」
ガウディ「「カイパーベルト」です。「短周期彗星の起源」と云われるだけあって、凄い数ですね。」
デヴィット「どわわ~!」
ガウディ「それにしても空間の歪みがひどいですね・・・。こ、これは!」
デヴィット「「ブラックホール」だ!!引っ張られる!!」
ガウディ「気を付けて下さい。飲み込まれたら例の「特異点」からやり直しですよ。」
デヴィット「一つだけダミー(星を吸い込んでいない)のブラックホールがあって、武装も貰ったしな!」
ガウディ「今回は、前作と違って分かりやすいですね。おやっ!」
デヴィット「どうした?」
ガウディ「大変です!奴らを阻止せねば!我々も後を追いましょう!」
デヴィット「あのー、ガウディさん、さっきの俺の話、聞いてなかった?」「それにこの機体に、そんな機能は搭載されてなかったかと・・・。」
ガウディ「途中にあったブラックホールを使用します。あとは、私が「根性」で、どうにかしますよ!」
デヴィット「そんな・・・根性って、映画の「ある○どこかで」(注5)じゃ無いんだから・・・。「ブラックホール使って」とか、もっともらしく聞こえるけど・・・入ったら死ぬから!確実に!!」
ガウディ「計算完了!時間がありません!行きます!」
デヴィット「あーれぇぇぇぇ・・・・・・。」
(注1):「スナッチャー」に登場する人工知能コンピュータも同じ名前である。
心なしか画面も似ている。
(注2):ゲーム中の表記は「殺害」だが、実際には「誘拐」されている。
(注3):タイムトラベルにまつわる有名なパラドックスで、平たく言えば「時間を遡って自分が生まれる前の親を殺す事は、自分自身が生まれてこなくなるため出来ない。」イコール、「時間遡行は不可能。」という論理的パラドックスである。
(注4):理論上、過去へは遡行出来ないが、未来へは可能である。この理論を上手く使った作品では、「猿の惑○」「トップ○ねらえ!」等が有名。
(注5):○ーパーマンの○リストファー・リーヴ主演の傑作ファンタジー。ホテルの肖像画の美女に恋した青年が、強い思いで時間遡行してしまうお話。
(注6):物理的では無いが、ノベル系のゲームの選択肢のような概念。タイムパラドックスの回避に良く使われる。物事を「事象」として捉え、この場合だと過去へと遡行した時点で「過去へ行った世界」・「元の世界」が、パラレルワールド的に発生している。「○ラえもん」の「○しもボックス」が概念としては凄く近い。
(注7):ゲームではそういう事は出来ません。がっつりとラスボスを倒してからジェイムス救出となります。
ラーズ18世の崩御より約100年(グラディウス歴)。
曾祖父(ジェイムス)の影響で、軍学校に入った俺は、親父には発現しなかった高い「リークパワー」を認められ、かつて曾祖父も在籍したという宇宙軍への入隊を果たした。
77歳という我々の高度な医療技術をもってしても早すぎる死は、陛下の生きた激動の時代を物語っているようであった。
よく、父や母が語ってくれた曾祖父の伝説を思い浮かべ、主星グラディウスへのシャトルに揺られていた。
そう、それは一人の戦士の物語。
折しも第二次バクテリアン戦争より百年、今年は18世の子孫としてではなく、宇宙軍関係者として「平和式典」に参加できる。
式典が終わり、久々に両親の住む実家へと引き返そうとした私を、見知らぬ男性が引き留めた。
「デヴィット・バートンさん?」
「はい?」
「ラーズ18世に大変お世話になっていた者です。」
曾祖父の影響もあり、軍関係の猛者達には割と顔の利く方だが、見覚えが無い。顔立ちも「制服組」というより、「背広組」といった感じか?
「どうです?この後?」と、男はグラスを持つジェスチャーをする。
「18世も、酒にはうるさい方でして・・・。」
訳知り顔で語る男。通されたバーは割と落ち着ける雰囲気の良い店だった。
「長寿保証遺伝子ですか?」
「平和を得て百年の時が経ちましたが、当時の記憶も失われつつあります。」
「・・・。」
「なかなか、楽にはなれませんな。」
所謂、「不老不死(メセトラーゼ)」というやつだ。掛かる費用も莫大なため、政府でも一部の「要人」しか施されていないというが、それを差し引いても必要な才能の持ち主なのだろう。
「18世の時は宇宙軍でしたが、現在は諜報部でして」
おもむろに男が端末を差し出す。
「我々の恒星系のエッジワース・カイパーベルト周辺。映像は2日前です。」
画面は大昔の「ビデオゲーム」の様な漆黒の宇宙。が、刹那、空間が歪む。
「特異点です。」
突然、空間一杯に爆発のようなものが・・・。いや、これは!
「人工太陽です。」
「!!」
「おそらくバクテリアンの。」
「軍は、どうなっている!」
「もちろん、特異点が現れた時点で、スーパーサーベルタイガー・スーパースラッシャーの二個大隊を偵察に出しました。・・・隊員は全員「二階級特進」となりましたがね。」
「!!」
スーパーサーベルタイガー・スーパースラッシャーといえば、宇宙軍の誇る主力スペース・ファイターだ。
「多くの貴重なパイロットの命と引き換えに、得られたのがこの「映像」と、敵の通信の一部を解読した「ゴーファー」という言葉のみです。」
「くっ、しかし、どうする!?」
「VIXEN(ヴィクセン)。」
不適な笑みを浮かべて確かに男はそう言った。
「24時間以内に発艦可能です。」
「しかし、予算の削減のための妥協案として、サーベルタイガー・スラッシャーの改修にとどまったのでは?」
「それは、「戦争」を知らぬ政治家のタワゴトですな。」
「では行きましょうデヴィット!アナタの乗機が待つ秘密基地へ!」
「おおっ!ついにあの機体に乗れるのか・・・って、おい!!」
「シリアスっぽいストーリーでついつい、俺もノッちゃったけど、何でパイロットが俺って決まってんだ?」
「ジイちゃんや、親父、お袋に良く言われたっけ。曾祖父である「ラーズ18世」は、所謂「お調子者」で、人から担ぎ上げられたり、若い女の子にキャーキャー言われると、ついつい酷いミッションでも出撃していたって!」
「で、余りに無茶な作戦過ぎて随伴機も付いて行かず、ワンマンアーミー状態で、気付けば敵地。命からがら根性でミッションクリアし帰還すれば、持病の痔は再発するわ、リークパワーをマシンに吸われ、抜け殻の様になるわ・・・。」
「曾祖父が早死にしたのも、その所為だと親父やオフクロが言ってたぜ。」
「後宮・・・。」(ボソッ)
「うん?」
「後宮です。何故、アレほどの劇戦地へ皇帝は向かわれたのか?使命感?正義感?・・・違います。」
「解りますか?「ラーズ20世」・・・いや、将来の陛下!」
「陛下・・・。俺が・・・。」
「いいですか。皇帝になった暁には、妙齢の美女揃いといわれている「後宮」も貴方のものとなるのですぞ!」
「妙齢の・・・美女・・・、揃い・・・。」
俺の心の中で何かが弾けた。
「何をしている!行くぞ!」
「おおっ?」
「バクテリアか・バイ菌か知らねえが、俺とヴィクセンの敵じゃあねーぜ」
オラオラオラ!!
出撃だぁっ!!
・・・
・・
・
「・・・行ったか?」
「はっ」
「まさかこうも簡単に堕ちるとはな。高い金だったが、貴様を生かしておいて正解だったよ。」
「はっ、光栄であります!」
「これで予は、この重責と、後宮の婆さん共から解放される。心から礼を言う。」
「ありがとうございます「皇帝陛下」!いえ、「ラーズ19世様」
※(2)へ続きます。
注)この物語はフィクションであり、よく似た名前の人々が登場しますが、㈱コナミ様制作の「グラディウス」シリーズとは、一切関係ありません。