2025年7月31日木曜日

黄金の羅針盤 X68000版(2)

最期に羅針盤が示すもの



(1)よりの続きです。

偶然、甲板上の樽の中より発見された指輪をはめた白骨死体。

4人の目撃者のうち、自称「女優」の一条菊子。
そのポーカーフェイスとはウラハラに、船長にあれほど固く口止めされていたにも関わらず、故意か何かの弾みかは不明だが、「うっかり」船に乗り合わせた探偵「藤堂龍之介」に漏らしてしまう。

こうして、船員の心労も知らず、僅か1日の内に明らかになってしまった、船上のミステリーは、強く彼の心を引きつけ、遂には独自の捜査を始めるに到る。



黄金の羅針盤のシステム

1度セーブを行えば、ゲームDiskのみでも起動出来ます。
BGMは、ドビュッシーの「アラベスク」のアレンジでしょうか?

今回より、16ビット機専用となり、グラフィックはPC-98準拠のものとなりました。X68000は更に解像度が高いのですが、新たにキャラを書き起こすということはせず、配置を調整するに留まった様です。(元々400ライン向けの画像なので、美しいグラフィックには変わりないです。)

ゲームを始めて先ず驚くのが、ユーザーインターフェイスの大幅な変更です。
リバーヒルの「1920シリーズ」といえば、美しいグラフィックが特徴ですが、何と今回は巨大な船のマップから始まります。

まずは、流石「豪華客船」!部屋数が多い!
まあ、特に三階の特別室のお客様方は勝手気ままに
船内を散策中らしく、殆ど留守・・・。

各部屋をクリックすると龍之介のアイコンが部屋の前まで進み、ドアをノックする事が出来ます。
また、「ロンジ(ラウンジ?)」「医務室」「喫煙室」などの共用施設では、いきなりドアノブを回してもOKです。


前回は個々にグラフィックが表示されていましたが、
流石にそれは不可能だったのか、今回は俯瞰の
マップパーツで構成された船内。これはこれで
雰囲気あります。

部屋に入ると俯瞰で表現された室内に、黒い人影のシンボルが。マウスの右クリックメニューで「会話」を選択します。
すると、会話が可能な(関係者)の方には顔のアイコンが現れ、それをクリックする事で会話が出来ます。


・・・などと、当初は「物見遊山」気分で楽しく遊んでいたのですが・・・。
段々、行き詰まっていくにつれ、このシステムが苦痛に・・・。(早期クリアを目指した弊害とも言う・・・。)


食堂の場面。X68000版はかなり画面に余裕があるので、
一気に6~4テーブルくらい表示しても良かったのでは?

例えば食堂・デッキ・喫煙室などの大きな部屋の場合、スケール感を出すためか、マップを選んだだけでは全体を見れません。右クリックメニューの移動というコマンドで移動していくのですが、各キャラは結構気ままに動き回るので、見失った際に捜すのが大変です。
一応、自分の部屋(注1)と、事件現場にはファストトラベル的に移動可能ですが・・・はっきり言って無意味です。この機能が、一度会ったキャラ全てに使えたら、前作同様「推理」に集中出来たのかも・・・。(前作では、ほぼ全ての部屋へ、瞬時に移動可能。)

「探索」を実行した画面。○の付いた所を虫眼鏡アイコンで
調べるのだが、無論何も出ません。でも、初見だと
調べちゃうのよね~。

また、同じく右クリックメニューにて、「探索」というコマンドがあり、(プライベートルーム以外は)広大な船内をいちいち探索出来るのですが、はっきり言ってこれも、第一の殺人が発生するまで意味が無いです。

まあ、シリーズ唯一無二の野心的なシステムについては現在プレイして(リプレイ画面を撮る為に)の話で、当時の私は嬉々として船内を散策し、特に問題を感じていなかったので、初見プレイでは実は良いバランスだったのかも・・・。

登場人物は前作以上にクセの強い方ばかり。


対する龍之介は、まだ誰からも事件の捜査の依頼を受けていない為、周囲の人々からは「只の好奇心強めな、いけ好かない若造。」位にしか思われていないのが辛いトコロ。

あんだけ人を焚き付けておいて、なかなかの事をいう菊子さん。

一日目は人々の顔と名前を覚える事に徹し、(・・・というか、それくらいしか出来ない。)船体構造を覚える意味でも色々な場所へ行ってみましょう。特に船のデッキ、甲板上は新しいキャラクターが隠れています。行き詰まったと思ったら、船のデッキをぐるっと回ってみて下さい。

やがて、龍之介の地道な活動は、船員達の心を動かし。真面目に話を聞こうとする人も現れてきます。

そんな矢先!

協力を申し出た、船員の一人が理髪室で惨殺死体となって発見されます。




皮肉にも、この事がきっかけとなり、
遂に船長より龍之介に正式な捜査の依頼が来るのでした。

さあ、本格的な捜査はここからです!
貴方(藤堂龍之介)は、事件を解き明かし、これ以降の惨劇を止めることが出来るか!?

羅針盤が示す事件の着地点はいかに!?


お・ま・け

このゲーム、リバーヒルソフトのゲームには珍しく、サウンドモードがあります。
ロンジのある場所を調べると・・・。

この記事では全く伝わらないのだが、
X68000版はBGM・効果音が何気に良い。

注1:前作では(というか、リバーヒルのゲームそのものが)プライベート空間に帰ると事件の進捗やら、関係者の相関図、容疑者の一覧が見えて割と楽しかったのだが、今回、それは全て、マップ上で確認出来る。(というか、マップ上でしか確認出来ない=せっかくファストトラベル的な機能があるのに、自分の部屋に帰る意味が無い・・・と、なってしまう。)

愛用の手帳も健在だが、今回は相関図は自分で作成せにゃならんのか?


事件の進捗状況は船の現在位置と同義です。
まだ、始まったばかりだ。

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