2025年7月16日水曜日

ガイナックス

 連載100回記念!

「王立宇宙軍」より宇宙船の搭乗シーン。透過光が
カッコ良いのだ!

人に一番好きな洋画はと聞かれたとする。

僕はこう答える。

「ライトスタッフ」

一番好きなSF映画はと聞かれれば、

「ブレードランナー(ファイナル・カット)」と。

そして一番好きなアニメはと聞かれれば、

「王立宇宙軍(オネアミスの翼)」と答えるだろう。


サウンドリニューアル版では5.1chに対応!
最近発売された4K版では「LDメモリアルBox」以来
悲願のサウンドトラック(貴重な資料映像付き)
が、復刻へ!!


それほどのインパクトを、当時のワタシに与え、未だ映像の美麗さ・音の美しさに磨きを掛けているアニメ。それが前述の「王立宇宙軍」だ。

当時、無名だった若者たちが大企業「バンダイ」動かし、第1作目のオリジナル映画を制作するに到る。

作品に関わった多くの人間達が未だ第一線級で活躍されており、美麗になっていく度に、未だ発見があり、何度も観てしまう作品。

「天元突破・グレンラガン」以降、多くのスタッフが離脱してしまい、現在ではほぼその名を聞くことが無くなったが、そんな会社が、まだ煮えたぎるマグマの如く若さを溢れさせていた頃。

ガイナックスより、ゲームが発売されるという記事が某パソコン誌に。


そもそもアニメ絵とは親和性が高いパソコン。

様々な「絵師」の方が登場したが、やはり「プロ」の方とは歴然とした差があり、ここぞという動きをするゲームには、プロのアニメーターの方を起用したものが多かった。

「ブラスティ」より


ウルフチーム唯一のアニメーター起用?「アークスⅡ」

現在も第一線で活躍中の恩田さん作画。
「ミスティーブルー」

確かに、Enix等に見られた著名なアニメーターの起用は当時から多く、プロジェクトが成功したものも多い。

だが、只でさえ多忙な、アニメの会社本体がゲーム制作なんて・・・。

確かに黎明期においてはそんな会社もあったが、その多くは「似て非ざる物」として、ゲーム制作からはドロップアウトしていった。

そんな中の船出である。


ではその中で幾つかのゲームを紹介したい。


○電脳学園Ⅰ~Ⅲ

※画像はPC-98版です。

「電脳学園Ⅰ」


「電脳学園Ⅱハイウェイバスター」

「電脳学園Ⅲトップをねらえ!」



何と、第一作は「脱衣系クイズゲーム」である。Ⅲは当時話題となっていた「トップをねらえ!」のキャラを自ら作品で脱がすという暴挙に出て(!?)話題となったが、当時ビデオデッキ未所有だった私はこの話題作を見る事が出来ず、訳のわからないない状態だった。

当時としては珍しいアナログパレットを使用したプロならではの美麗なCGは、当然「X1」シリーズで発売される事も無く、自分自身もそう気に止めてはいなかった。


○サイレントメビウス・ケース・タイタニック

※画像はX68000版より。


状況が変ったのは、帰省時にたまたまTVで「トップ」の後半(恐らく前半はその前日の放送。それだけだったら後半の視聴は無かったかも・・・。)を観た事。

そこには、とんでもないストーリー・とんでもない映像があった!

現在でもアマゾンプライムでは追加料金無しで
視聴可能ではないだろうか?
未視聴の方、最初の話で止めた方は寧ろラッキー
だと思って最期まで観て欲しい。


ラストはモノクロ(一部カラー)・ビスタサイズ
というキレた仕様!カラーよりお金が掛かっている
とか・・・。

そして、放送開始から視聴していた「ナディア」のラスト。(丁度会社の新人研修とカブった為、生まれて初めて「ビデオデッキ」を購入。無事、完走出来ました。)

そんな会社が次に発表したのが、上記の「サイレントメビウス」の製作である。


魔法陣都市「東京」を舞台に「妖魔」と闘う
女性だけの部隊「A・M・P」。
突如、東京上空に現れた「タイタニック号」は
何を訴えているのか!?

初めての本格的なAVGで、業界へ殴り込んで来たのだ。

本当にアニメを1本製作するがごとき設定資料。


X68000版以降に追加された局長のグラフィック。


16ビット機限定の高精細画像。待望のX68000版が発売された最には、通販で真っ先に購入致しました。

その頃からです。

この会社のゲームが異様な熱を帯びてきます。


○バトルスキンパニック

※画面はPC-98版の「スーパー・バトルスキンパニック」


原作・脚本・監督に「みんだ☆なお」(注:1)氏。


シリアスなパートの原画に夢野レイ氏を起用した本格的「バカゲー」であります。(敢えて「エ○ゲー」とは言わない)

脱げば脱ぐほど強くなる!?

一子相伝の暗殺拳「裸身活殺拳」の継承者「板東ミミ」と、継承者の証「ブルーロブスター」を巡る闘い!

ちなみにこちらはPC-9821専用グ専用グラフィックを
使用した、「バトスキ9821」。

「無恥」カードの登場で、バトルに更なる深化が!

カードバトルがアツい!


○電脳学園ⅣエイプハンターJ



これまた、原作・脚本・監督に「みんだ☆なお」(注:1)氏。

過去3作と違い、強いAVG色。

近未来。進化を遂げ、人間とほぼ見分けが付かなくなった「猿」。

この「猿」達によって、人類の生活が脅かされ始めた。それを総称し「猿害」という。

そんな猿たちの正体を暴き、密かに処理するもの達が居た。


人は彼らを「エイプハンター」と呼んだ!

みんだ☆なお氏による、教科書の様な「猿害」についてのテキストが付属する。

実に、「人を食った」超お馬鹿ゲーである。ゲーム中実際の人名が出て、彼らは「猿」であった・・・等、ここではとても書けないヤバいネタがいっぱい。


こちらの世界では政権は「○ポーツ平和党」が!
作戦名に注目!

○不思議の海のナディア

※画像はX68000版より。


こちらもX68000版を購入。が、移植に苦戦されたようで、発売延期のお詫びとして、おまけのCGと音楽が流れるミュージック・ディスクを事前に送っていただいた。

ガーゴイル率いる「ネオ・アトランティス」と闘うノーチラス号。だが、卑劣なワナによってナディアは奪われ、クルー達もその殆どが病に冒されてしまう。残されたのはジャンとハンソン・サンソンと僅かなクルーのみ。絶体絶命のピンチに、ジャン自身がノーチラス号の臨時船長に!?

この設定は上手いな・・・と、思いましたね。
グラフィックも作画スタッフの手によるものでしょう
超美麗です。無論、作画崩壊ナシ!


果たして彼らは幾多の困難を越えて皆を、そして、ナディアを救えるのか?

ストーリー分岐で、周回プレイも楽しい。(HDD推奨です!)

満身創痍のノーチラス号に襲いかかる同型艦のブラック
ノーチラス。勝機を見いだせるか!?

ノーチラスVS同型艦ブラックノーチラスなど、はっきり言ってこちらを是非映画化してほしいと思ってしまう程ストーリーは良く出来ている。


○プリンセスメーカーⅠ・Ⅱ


プリンセスメーカーⅠ

プリンセスメーカーⅡ


かつての勇者が戦災孤児(Ⅱは神の子)を育てるという、所謂「育成もの」のはしりとなったゲーム。

プレイアビリティが非常に良く、サクッと遊ぶ事が出来、尚且つ奥深い。

素晴らしいゲームです。


ただ普通に育成するだけではなく、RPGの様にフィールドで敵を倒したり。バイトでお金を稼がせたり、城へ行って王家にコネを作ったり。

挙げ句の果ては「怪しい○屋」で、客を取らせたり・・・と、やはりガイナックスらしい人を食った部分も。(著しくモラルが下がるのでオススメ致しません!)


○総評

最初の方こそ同人ゲームの様なノリのゲームでしたが、中盤から後半に掛けて「サイレントメビウス」・「ナディア」の様な本格的なAVG、みんだ☆なお氏による抱腹絶倒なおバカゲーム。そして、どんな育成でも出来る「娘」育成ゲーム等遊び応えがあるゲームが増えていきファンとしては嬉しい限りでしたね。

また機会があればそれぞれ詳細に語ってみたいと思います。

実は当時社長だった岡田斗司夫氏によると、当初、ガイナックスは「王立宇宙軍」を制作する為だけの会社だったそうで。

それが、全くの興行不振に終わった為、借金返済のために会社を存続させる羽目になったのだとか。ただ、作画に凝りすぎるスタッフが多かった所為か、アニメを作る度に赤字が増えていったのだとか・・・。

では、ゲームは?・・・と、いうと・・・?

「そちらは凄く儲かりました」とのこと。(※youtubeの受け売りですが・・・)

いやー、よかったよかった?


注1:みんだ☆なお(現在は眠田直?)。

ちなみに私の職場の同僚に、S田さんというお姉ーさんがおられるのだが、その方はコミケ会場で「薄い本」販売中に、生の「みんだ☆なお」氏に会った事があるそうで・・・。

「僕の名前を知ってるなんて・・・。」と、凄く喜ばれたそうです。



それから、今回で投稿が丁度100回目となります!

振り返ってみますと、乱筆、放言、おバカな記事と、見るに耐えない記事ばかり。

いつも見に来ていただいている希少なファンの皆様。

そして協力いただいた友人達。

ありがとうございます。

前回も申し上げましたが、この命・そして、魂が燃え尽きるまで書かせていただきたい。

そう思います。

かつて「山下章」氏もおっしゃっていましたが、レビューは愛(注2)です。

逆に、愛が無ければレビューなんて書けません 。

実際に愛したゲームが無くなればブログの更新を終了しようと思ってます。

幸いにして、未だ書くネタに困ったl事はありませんので、もうしばらくおつきあいいただければ幸いです。


ネットの片隅でアイを叫び続けるオヤジ。

Astronaut


注2:正確には「ラブレター」。

2 件のコメント: