The Secret of Blue Water
「汝は冒険者か?
危険という名の滝を潜り抜け、その奥に伝説の正体を求める者か?
ならば、我を求めよ。」
時に1990年4月。
毎週金曜日の7時30分。
ー部のアニメファンは、熱気と興奮を持ってTVの前にかじりついていた。
当時は、知る人ぞ知る製作会社「ガイナックス」。
後に「エヴァンゲリオン」等で有名になる「庵野秀明」監督によるアニメ「不思議の海のナディア」の放送開始であった。
当時大学の単位も殆ど取れ、後はゼミと卒論だけという状態だった私は、週一回の授業もチャリンコで通うのが億劫になり、車を入手しアパートを引き払った友人の送り迎えで、大学に通う等、長い人生に於いて最も怠惰な時間を過ごしていた。
「指輪物語」や、吉川英治「三國志」を読破し、活字にも食傷気味になって来たある日。
何の気なしに観ていたNHKで新作アニメの特集みたいなものを放送していた。
曰く、あの「オネアミスの翼(王立宇宙軍)」のスタッフによる新作アニメ!との事である。
心が動いた。
「オネアミスの翼(王立宇宙軍)」と言えば当時観たくて、映画館を巡ってみたが、早々に別の映画に切り替わってしまい、結局観る事の出来なかった映画である。
雑誌などでは、特にラストシーンは「ナウシカ」で「巨神兵の復活を手掛けた人の独壇場だ!」等、評価が高かったので観たかったのですが・・・。
この「ナディア」は、その人が「監督」だという。
これはぁ!観るしかない!
・・・と、いう事で。
始まりました。本放送。
まず、真っ青な画面に一羽の白い鳥が。
森川美穂さんが歌うキャッチーなオープニング曲、「ブルーウオーター」が流れます。
ここで横から雲が現れ画面を覆います。
サッと雲を抜けた瞬間、後ろから飛んできた飛行機が前に抜け、そこでタイトルです。
・・・もう、このあたりで心を鷲づかみ状態。
この後はBGMに乗って各キャラの紹介となります。
先ずは、ヒロインでありタイトルにも入っている「ナディア」。
「マリー」「キング」「グランディス一味」「ノーチラス号乗員」と、アップテンポに紹介されて行きます。
「ジャン君、これは軍艦ではない。船長と呼びなさい。」と言いつつ、バリバリに武装した潜水艦で、ネオアトランティスと闘い続ける孤高の漢、「ネモ船長」。
はっきり言って最高である。
内容も、程よいマニアックな部分を残しつつ表面上は「ボーイ・ミーツ・ガール」を地でいく王道のストーリー。
特に艦船の書き込み、アクションシーンの動作などは強い拘りが有るようで、私なんかは気付いていなかったが、「宇宙戦艦ヤマト」のパロディが必ず1回は入っているんだとか。
うん・・・・?
いつの間にか・・・
大きく脱線してしまいましたが、当時、「湾岸戦争」関連
のニュースの為、何度も中断、順延を繰り返しつつも、何とか全話視聴する事に成功した、希有なアニメでありました。
のニュースの為、何度も中断、順延を繰り返しつつも、何とか全話視聴する事に成功した、希有なアニメでありました。
文字通り大団円を迎えた「エンディング」より約1年。
製作会社であるガイナックスより、PC-98版のAVG「不思議の海のナディア」が発売された。そして、その98版を元にサウンド・効果音を強化したX68000版が約半年後に発売されるのだった。(※但し、98版のナディアはMIDI(LA音源)に対応していた)
当初はもう少し早い移植となる筈だったのだろう。
というのもガイナックスの通販に予約をしていた人を対象に、お詫びとして「ミュージック・フロッピーディスク」なるものが事前に送られて来たのだ。
これは、FD1枚に数枚のイメージCGと、X68000版のBGMが演奏されるもので、何か得した気分になるアイテムであった。
別に、文句言った訳じゃないけど、こういうディスクをわざわざ送って来るのが嬉しいじゃあないですか。
まあ、中にはNHKさんに叱られそうなイラスト等もありましたが。(爆・叡智なものじゃあありませんよ)
・・・っと、まだ、ゲームの解説に入らないまま、お時間の様です。
次回は、導入部分~中盤付近まで解説出来ればと、思っております。
それでは皆様次回をお楽しみに!














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