2025年7月29日火曜日

黄金の羅針盤 X68000版(1)

 殺人は波頭を越えて

時に1923年(大正12年)。

亜米利加(アメリカ)の桑港(サンフランシスコ)から横浜に向け、豪華客船「翔洋丸」が出航した。その航海は穏やかそのもであったが、船内ではただならぬ事態が起こっていた。

新米のボーイと乗客の女性が接触し、傍らにインテリアとしてデッキに積載してあった樽が転倒。

横倒しになり蓋が外れたのだ。

これだけであれば単なる笑い話で終わったかも知れない・・・が、樽の中には、とんでもないものが入っていたのだ。

・・・白骨死体。

しかも片手には指輪まではめていた。

ボーイの「尾崎」の連絡で駆けつけた司厨長の「赤松」は目撃者の数と顔を確認すると、船長のみをこの場に呼んだ。



事態を重くみた「鷹取船長」は無用の混乱を避けるためその場に居た全員に対し、「船長命令」として、強い口調で「箝口令」を発した。



その場に居合わせた、乗客・ボーイが船長の強い口調に萎縮し、結んだ口を更に固くする中、事件の発端となった女優「一条菊子」の口だけは、風に舞うビニール袋より軽かった。(爆



この船には、半年の外遊から帰国するため、私立探偵の藤堂龍之介も乗り合わせていたのだ!

実に思わせぶりな彼女の口調から、事件に興味を持った龍之介は、独自の調査を開始するのだった。


・・・てな感じで今回は凄い導入から始まりました「1920シリーズ」現在では、「藤堂龍之介探偵日記」シリーズ。

今回は第二弾となる「黄金の羅針盤」と銘打たれた作品です。

今回は大きなお屋敷を舞台にした、「琥珀色の遺言」より、二年の月日が経過した事となっております。



藤堂龍之介探偵日記シリーズ系譜

さて、「リバーヒルソフト」にて開発・販売されていたこのシリーズですが、多くのソフトハウスが消えていった「Windows95」移行の波にのまれ、制作していた会社は解散・消滅の憂き目に遭ってしまったようです。

ですが、有り難いことに権利を取得していた「アルティ」により「瑠璃色の睡蓮〜伍彩龍伝説連続殺人事件〜」がフィーチャーフォンアプリで発売されたのを皮切りに、続けざまに約8タイトルものシリーズ(事端・追補は除く)を発売して頂き、ファンとしては嬉しい限り。


現在ではSwitchのGモードアーカイブスでプレイ可能。
龍之介のその後(その前)が気になる方は是非!

新シリーズもイメージを壊すことなく遊ぶ事が出来、当時多くの資料の掘り起こしから始まったという、スタッフさん達の心遣いを感じられる作品群となっております。(注1)


ただし、作品が増える毎に時系列が複雑になるのは世の常。

Ysの時と同様に、整理してみましょう。

・・・と、思ってふと気付いたのですが、藤堂龍之介の年齢がわからないのです。

せめてどれか1本でも記載された作品があればそこを基準に割りだせるのですが・・・。

取りあえずGoogleさんに聞いてみると・・・。


AI による概要

藤堂龍之介の年齢は、作品によって異なりますが、一般的には10代後半から20代前半とされています。具体的には、16歳でイギリスに留学した経験があるため、物語開始時点では17歳から20代前半くらいと推測できます。

・・・。

・・・ある意味、恐るべき時代であります。

まさか、AIが、架空のPCゲームのキャラに対して、こんなにクソ真面目な正論で返して来るとは・・・。ちゃっかり最新作の「薔薇色の旋律」(巴里留学時)も考慮されているというのが恐ろしい・・・。

では、その回答を元に時系列を推測してみましょう。なお、便宜上、同名のゲームで「事端篇」(事端:事件の発端。事件が起こったいとぐち。)は事件の前。「追補篇」とされているのは後へ配置しております。また、主人公の生年月日も今のところは不明であるため、年齢は誤差があるかもです。

※実はフィーチャーフォン版をプレイした経験があるのですが、「泪色の雫」のプレイ中に機種変をしちゃって、以後、このシリーズ未プレイなんですよね。内容の分かっていないものもあるので、違っていたら申し訳ありません!


年齢(英国留学以外は推定(17歳と仮定)):ナンバリング(便宜上:実際には無い):年号(西暦):作品名:備考

16歳 (英国留学)

17歳 8:大正 6年(1917年)(巴里に留学中)薔薇色の旋律


21歳 4:大正10年(1921年) 佐伯真考の優雅な逃亡生活~亜鉛の匣舟 事端篇~

21歳 4:大正10年(1921年) 藤堂龍之介の有閑な日常~亜鉛の匣舟 事端篇~ 

21歳 4:大正10年(1921年) 亜鉛の匣舟

21歳 1:大正10年(1921年) 琥珀色の遺言

21歳 1:大正10年(1921年) 虚妄の報い~琥珀色の遺言 追補篇~

21歳 7:大正10年(1921年) 虚談の迷宮~鈍色の天秤 事端篇~

21歳 7:大正10年(1921年) 鈍色の天秤


24歳 大正12年(1923年)(半年の亜米利加への外遊)※作品が関東大震災(1923年9月)の事後である事から推測。


24歳 2:大正12年(1923年) 黄金の羅針盤  (本作)


25歳 5:大正13年(1924年) 泪色の雫

25歳 6:大正13年(1924年) 逃避の終章~柘榴の天鏡 事端篇~

25歳 6:大正13年(1924年) 柘榴の天鏡

26歳 7:大正14年(1925年) 菫青の鳥籠

26歳 3:大正14年(1925年) 瑠璃色の睡蓮

26歳 9:大正14年(1925年) ~プリンス探偵倶楽部~謎の宝石とお嬢様(番外編:主人公は助手の天宮冬馬)

いやー。
結構な数ですねぇ。
改めて、現在も愛されているシリーズなんだなと、思いましたねぇ~。

・・・さて、ご想像通り、龍之介さんが事件に乗り出す前に今回も、お時間となりました。
う~ん。下らないテキストばかりが増えても誰得なんだよね~。
と、言いつつ書かずには居られない今日この頃なのでした。

では、風雲急を告げる次回を待て!(実は、もうかなりプレイ済み)








注1:今回の作品は、PCではEggコンソールから(今回解説したものと同様、X68000版)。

そして、かつてのフィーチャーフォン版が現在ではSwitchのGモードアーカイブスでプレイ可能となっております。

最新は「柘榴の天鏡」までリリースされているみたいですが、私は、機種変で途中止めの「泪色の雫」からプレイしたいと思います




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