勇者、難病になる。
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つきなみですが、「まさか、自分が・・・。」 |
40代後半、もう50の足音が聞こえて来た頃である。
その頃の私は、謎の症状に苛まれていた。
腰痛。右足が上手く動かせない。右腕が上手く振れない(歩行の際に)。右肩の痛み。
そのうち、症状が重いときには、マウス操作・キー入力・電話の受話器を取る操作まで、自分でも驚くほど緩慢になった。
特に付き合いの長い友人たちであればあるほど、自分の外観(自分では思わないのだが・・・)の変化に気がつくのか、大いに心配を掛けた。
上記の他にも、便秘・睡眠障害(大きな寝言)等、上げれば枚挙に暇がない。
事務屋としては致命的だ。
考えられることは・・・。
右に集中している症状。
どう考えても原因は「脳」であろう。
結果を聞くこと自体にナーバスになっていたが、それを症状が上回り、とうとう地元でも著名な脳神経の病院を訪ねていた。
結果は、異常なし。
ホッとしたと共に、何故?という疑問。
「ちょっと早いですが50肩でしょう」先生はそう言い、治療が始まった。
(思えば、現在に比べて症状の軽かった事・・・)
・・・が、何かがおかしい。
もう一度紹介状をいただき、今度は某大学病院へ。
そちらでも異常は見受けられなかったが、インターネットでふと見た記事で運命の歯車は動き出す。
「レム睡眠障害」そして、それは「ある病」のサインかも知れないとの事だった。
病の名前は「パーキンソン病」。
そして、「難病」の2文字。
症状は驚く程酷似していた。
そして、この病のもう一つの特徴が、MRI、CTスキャン等で病気の判別が出来ない事だそうである。(病気を引き起こしている箇所が小さく、外見上変化が無いためだそうだ)
再度大学病院へ説明すると、入院を勧められ、特殊な造影剤等の投与の結果、その病気である事が確定した。
絶望である。
(2)へ続きます。
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