2024年7月20日土曜日

病に倒れる(1)

 勇者、難病になる。

つきなみですが、「まさか、自分が・・・。」


40代後半、もう50の足音が聞こえて来た頃である。

その頃の私は、謎の症状に苛まれていた。

腰痛。右足が上手く動かせない。右腕が上手く振れない(歩行の際に)。右肩の痛み。

そのうち、症状が重いときには、マウス操作・キー入力・電話の受話器を取る操作まで、自分でも驚くほど緩慢になった。

特に付き合いの長い友人たちであればあるほど、自分の外観(自分では思わないのだが・・・)の変化に気がつくのか、大いに心配を掛けた。

上記の他にも、便秘・睡眠障害(大きな寝言)等、上げれば枚挙に暇がない。

事務屋としては致命的だ。


考えられることは・・・。

右に集中している症状。

どう考えても原因は「脳」であろう。

結果を聞くこと自体にナーバスになっていたが、それを症状が上回り、とうとう地元でも著名な脳神経の病院を訪ねていた。


結果は、異常なし。


ホッとしたと共に、何故?という疑問。


「ちょっと早いですが50肩でしょう」先生はそう言い、治療が始まった。

(思えば、現在に比べて症状の軽かった事・・・)


・・・が、何かがおかしい。


もう一度紹介状をいただき、今度は某大学病院へ。

そちらでも異常は見受けられなかったが、インターネットでふと見た記事で運命の歯車は動き出す。

「レム睡眠障害」そして、それは「ある病」のサインかも知れないとの事だった。


病の名前は「パーキンソン病」。

そして、「難病」の2文字。

症状は驚く程酷似していた。

そして、この病のもう一つの特徴が、MRI、CTスキャン等で病気の判別が出来ない事だそうである。(病気を引き起こしている箇所が小さく、外見上変化が無いためだそうだ)

再度大学病院へ説明すると、入院を勧められ、特殊な造影剤等の投与の結果、その病気である事が確定した。


絶望である。


(2)へ続きます。



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