2024年7月21日日曜日

病に倒れる(2)

難病

Romance of the Three Kingdoms
レトロゲーマーの因果か、思い付くのは
こんな画像ばかり・・・。


病は治らない。

徐々に薬の量は増え、様々な症状が出てきた。

手足の震え等の症状や、地味に心を折る状態が続くこの病。私に訪れたのは「無動」(むどう)とういう状態だ。

ロバート・デ・ニーロ主演の映画で「レナードの朝」という映画があるが、時々不意にこの状態が襲ってきて、自分自身がオブジェと化す。

そう思っていただければ分かりやすい。

(因みに先生曰く、映画「レナードの朝」も、ウイルス性のパーキンソンみたいなものだそうで)

上記の状態が、わりと頻繁に起こるようになる。


動かなくなるといっても、気絶するわけでなく、脳はフツーに動いているわけで、心も、体も結構しんどい。

まるで、自分という牢獄の中で目だけ動かして外界をのぞき込んでいる・・・。そんな状態だ。

仕事中にそんな感じになったら最悪で、目の前に積み上がっていく仕事に焦るしか無い自分。それを見た周りはオロオロ。

情けなくて、涙も出ない。

職場の部長さんの手を借りて、何度も、大学病院の救急に連れて行ってもらった。

症状は悪化の一途。やがて休職せざるを得なくなった。


そのような中、あるとき、TVでマイケル・J・フォックス氏の話題を観た。

氏は、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にて、主人公役を務める紛うこと無き我が青春のスターである。

が、私と同じ病で闘病、その姿も含め、すべてをさらけ出し現在も役に挑戦中との内容だった。



泣いた。

泣いた。

感動でも。・・・自虐でもない。

・・・よく分からないがおいおいと子供のように泣いていた。


そして、私は。

脳に電極を入れる手術を受けた。


マイケルは、永遠のヒーローとなった。


職場への復帰を果たした自分。

周りの人間は、後輩も含め敬語で呼ばねばならなくなっていた。


だが、本調子では無いにしろ、最悪では無い。

やれるとこまでやってみるさ。


ゲームもね。


アントニオ猪木氏は自身が糖尿病を患った際、こう言ったそうだ。

「病とのデスマッチが始まった!」と。

ゲームは、病に対するボクなりのファイティングポーズなのかも知れない。


PS.この病で入院を余儀なくされた当日。京大の山中教授が、パーキンソンのIPS細胞を用いた治験を行ったというニュースを見た。

この病で苦しむ多くの人たちへ向けて・・・。

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