おお、ジーザス!
再び、大きな革新が起こった。
同社制作のRPG「地球戦士ライーザ」にて、グラフィックを務めた、眞島真太郎氏のAVGデビューである。
原案・シナリオに雅孝司氏、音楽にドラクエのすぎやまこういち氏、プログラムに芸夢狂人氏を迎え、鉄壁の布陣で送るタイトルは「JESUS」!
2061年、ハレー彗星接近の際、観測隊に選ばれた乗務員、武麻速雄(むそう・はやお)の視点で、地球外生物との死闘を描く、ホラーアドベンチャーである。
特筆すべきは、やはりグラフィックです。
これが8色!と思うような美麗なグラフィックがつぎつぎと現れプレヤーを圧倒します。
このクオリティーでアニメーションします。 |
また、このゲームの凄いところは周回プレイを意識している箇所がある点ですね。
例えば物語の中盤に、生き残った者達がそれぞれペアになって行動するのですが、チーム
割りを主人公が選べ、それによって、展開が多少変化します。
また、ゲーム中にアクションゲームが出来たり、簡単なパズルを求められたり、果ては音楽キーボードの入力を求められたりと、単に絵が綺麗なだけじゃない、他との差別化も多く見られます。
もう1つ凄いのが設定です。
こちらのシーンを見てください。
天井の「窓?」のところに魚のようなものが描かれているのがわかるでしょうか?
調べてみると実際に「コイが泳いでいるぞ」と出ます。
昔、本で読んだ事があるのですが、宇宙放射線を防ぐ手段として有効なのが、水だそうで、宇宙船の外側を水で覆うのが良いというものでした。
このことは説明には全く無いので、あくまで妄想ですが、この宇宙船は生活エリアの外壁に
水のタンクを持ち、宇宙放射線を防ぐとともに、魚(コイ)は船員のメンタルケア&ビオトープのような永久システムの一部なのか知れません。
こういうのは周回プレイならではの発見で、ある意味ゲームならではの楽しみです。
このゲームを強く意識していたという小島監督は、自身のゲームにてこの点を深く掘り下げ、周回プレイを楽しませる事に成功しています。
このゲームには更に続編であるJESUSⅡというゲームがあります。こちも眞島真太郎氏のグラフィックですが、更に躍動感溢れる絵となっております。
画像はX68000版です |
只、シナリオライターの方が途中で降板した影響か、絵とシナリオが合っていない、(主人公とその友人は、メカニックとレーサーなんだが、あからさまに絵が逆である)とか、前作と比べ1本道のシナリオとか。(ミニゲームも無くなってる)
レーサー(奥)にダメ出しされる メカニック(手前:主人公) |
ただ、この絶望的な状況の中(グラフィック等はすで制作に入っており、何割か完成していたとか・・・)発売中止(下記おまけ参照)にならず、ある程度のクオリティをもって発売してくれた事は賞賛に値します。
もちろん前作であるJESUSにも惜しい点はあります。
例えば、恐らく人類初の「地球外生物」との接触、そして犠牲者が出ているのですが、メンバー全員のリアクションが(主人公含め)軽すぎる点です。
けど、こういったストーリーに突っ込みを入れたくなるほどJESUSは良く出来たゲームなのです。
このゲームの存在が、これより後、(それは同社含め)発売されるAVGのレベルの底上げに貢献した事は間違い無いでしょう。
おっと、なんてこったJESUS!
このゲームだけで、こんなに書いちゃたぜ!
取り留めが無くなるので(3)へ続きます。
お・ま・け
開発中止命令!
「それ」はエニックスでもあった様で・・・。デカい広告をブチ上げがちなエニックスだけにインパクトは抜群で・・・。
ケース1:「スサノオ」
あっという間に消えてしまったので、記憶に薄いのだが、日本神話を舞台にしたAVGもしくはRPGだったと思う。
イラストは「いのまたむつみ」さん。
PC-98専用だったと思います。出たら必ず買おうと思ってました。
ケース2:AngelusⅡ「ホーリーナイト」
なんか煮え切らない終わり方をした「Angelus」の続編。
キャラデザにZガンダムの「北爪宏幸」氏を迎えた意欲作、ネットに流出した画像を見るに、殆ど完成していた様だが・・・。
実は今でも、発売を待っております。
ケース3:プラジェータ マルスへの挑戦
アニメ「プラレス○四郎」を地でいくような作品のイメージ。
これが、額面通り発売されていれば・・・。
発売はされたが、内容は、ネットワーク上のウイルスとの攻防という似ても似つかないものに・・・。
まあ、当時のゲームは少数精鋭での開発だったため、誰か一人でも抜けると開発が頓挫する場合が多かった。
上記のJESUSⅡが、あれほどの完成度で発売出来たのは、残されたスタッフの努力の賜だろう。
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