ドラマCDに馳せる想い
ここに1枚のCDがある。
サウンドトラックと、ちょっとしたドラマ(外国語だが・・・)が、1つになったCDだ。
男はそのCDをプレイヤーに掛け、何日も何日も聞いていた。
男はこう思っていた「あわよくば、ゲームの内容のほんのちょっとの片鱗でも垣間見ることが出来ないだろうか・・・。」と。
X1での発売のアナウンスは無かったこのゲーム。だが、雑誌等での評判はかなりのもので、某「Log○n」誌などは。早くもライターの方が続編を望む!等の記事を書かれており、そういった記事を読む度に遊びたい気持ちが高まっていった。
だが、一向に発売はされない。
やきもきしていた所に発売されたのがこのCDである。
最初は、「やったことも無いゲームのサントラなんて・・・。」という気持ちであったが、CDショップで思わずジャケ買い。
CDのタイトルはズバリ「スナッチャー」。
賢明な方はおわかりであろうが、「スナッチャー」というソフト、とてもCDドラマでストーリーが垣間見えるほど、チャチなシナリオでは無かったのだ。
後に、「ポリスノーツ」や、「メタルギア」シリーズ、そして「デス・ストランディング」などのゲームの「カントク」で有名になる小島秀夫氏の、MSX2版初代「メタルギア」に続く、超大作AVGが、この「スナッチャー」である。
実際、「メタルギア」も興味はあったのだが、MSX2を所有してなかった私はこちらが、初の小島監督作品プレイとなった。
さて、ちょっと話をCDの方に戻そう。ドラマパートは、音質も良く、ストーリーが解らないなりに楽しめた。
では、肝心の音楽の方は?・・・というと、何かしらの物足りなさを感じるのだった。
そう、これまでのゲームのサウンドとは違い、「自己主張が無いというか・・・」
音楽のみのソフトとして弱いというか・・・。
かといって、聞き続けていると妙な中毒性というか、そんな感じでたまにCDを聞きながら、1年余りを過ごしていたのだが、以前お話したような経緯で格安のPC-88を購入。
ゲームの舞台は1991年(!)、モスクワのとある研究所の爆発事故から始まります。
この事故の際、施設で研究中だった細菌兵器が漏れたことにより世界人口の約半分が死に至る「大惨事」を引き起こします。
しかし、それはほんの序章に過ぎませんでした。
※画像はジェネシス版(海外版メガドライブ)。(注1) 外国人に、いきなり「ネオ・コウベ」が理解できない かも?との配慮(?)からこんな演出が、 OPでされている。でも、規模を把握しやすいので、 当サイトでも引用させていただきました。 |
約50年後、極東の島国「日本」。その丁度中間点、縦に子午線が走る街「神戸」。
いや、現在は、ほほ大阪湾から淡路島迄の海を、半分ほども埋め立てる巨大都市「ネオ・コウベシティ」。
こちらは、MSX2版の「SDスナッチャー」(注2) より。上の画像では詳細が分からなかった飛行機の 「墜落事故」について、詳細に語られている。 |
2039年12月、ネオ・コウベ空港を飛び立った旅客機が事故により六甲山へと墜落。
「全員死亡」という痛ましい事故は、「別の意味」で人々を恐怖のどん底に叩き込む事となります。
亡くなった乗客の1名が、完全な「ロボット」、この世界では「バイオロイド」だったのです。
更に人々を心胆寒からしめたのは、彼が社会に浸透し、普通にエンジニアとして生活していた事でした。
謎の「バイオロイド」。
彼らはシティに、冬になると現れる。
人口の皮膚を纏い、汗をかき、血を流すこともできる。
密かに人とすり替わる(「スナッチ」する)事から、「スナッチャー」と呼ばれるようになります。
職場の同僚が、恋人が、友人が、妻が、家族が、ある日突然「バイオロイド」に「スナッチ」されているかも知れない・・・。
その極限の恐怖は、それに対抗する組織を生み出します。
「屑鉄処理人」と揶揄されながらも、少数精鋭でシティを守る「ジャンカー」。
そして、賞金目当てにバイオロイドを刈る、「バウンティ・ハンター」達です。
そして、今、「ジャンカー」に1人の男が配属されました。
名を「ギリアン・シード」=「あなた」です。
「あなた」=「ギリアン」は、廃都となったシベリアの研究施設跡より、探索隊によって、妻(?)「ジェミー」(別居中)と共に「冷凍睡眠装置」の中より発見されました。
長期にわたる冷凍睡眠は、彼らの若さと引き換えに「記憶」を奪っており、主人公はそれに悩み、記憶の端に残る「スナッチャー」という言葉を追い、「ジャンカー」に入隊したのでした。
果たして、自分たちの「記憶」とは?
「スナッチャー」とは?
冬だけど、熱い夜が幕を開ける!!
えー、幕が開けたばかりなのですが、そろそろ、お時間でございます。
やはり、何回かに分けねば語り尽くせないようです。
それでは、また(2)でお会いしましょう。
注1:小島監督は「やらなくていい」(ヒデラジ・「スナッチャーを語る」より)との事でありましたが。
ジェネシス版にて、小島監督のファンになった海外の方も多いのでは?
PCエンジン版をベースにしたと思われるが、OPでは、添付のマンガでしか語られなかった部分が再現されていたり・・・と、興味深い部分もある。
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