2024年9月24日火曜日

ハイドライド3 X1版

言ったでしょ?奇跡が当然、X1版ってね。


ハイドライド3

ハイドライド3の登場。それは、「移植を待つ」という長い苦難の歴史の始まりであった。

最初に、「PC-88版」・「MSX(無印)版」・「MSX2以降版」の3種類の発売がアナウンスされたのみだった当ソフト。
その事に、毎回多くのPCで商品ラインナップを展開してくれている「T&E」らしからぬ感じを受けた。

ハイドライド3
MSX版の「3」。
こちらもかなり頑張ってます。

ハイドライド3
「森の街」入り口。出るときは慎重に・・・。
下手をすると、出た瞬間「死亡」ということも。

当時、私の所有していたパソコンは「X1turbo」と「MSX(無印)」である。

「MSX(無印)」版も凄まじい移植度で、とても「無印」とは思えないグラフィックではあるが、やはり「PC-88版」の異常なまでの書き込みは、当たり前だが再現は難しかったようである。

「一歩先を行く男」友人のRyo君は、例によって、早々と「MSX(無印)」版を購入し、プレイを見せてくれたり、主に我が家にRomを置いていたので、皆であーでもない、こ-でもないと、意見を出し合いながら攻略していたのを覚えている。

しかし、やはり、「数の論理」から「PC-88」や「MSX版」がリリースされるのは仕方が無いとして、次のラインナップには「X1版」が、来て欲しいものである。

なんせ「ハイドライド」と「X1」はやはり、特別な繋がりというか、思い入れがあるユーザーが多いのではないかと思う。

ハイドライド
こちらX1版の「ハイドライド」。
マップパーツが美しい。

初代「ハイドライド」が、他機種と比べ、美麗にアレンジされていたり、「ハイドライドⅡ」が、密かに画面外に行くとスクロールするようになっていたり、川が何気にスクロールしていたり・・・etc(注1)

ハイドライドⅡ
X1版ハイドライドⅡ。画面端でスクロール。
川も流れます。

心の中でやきもきしていた「X1版」であるが、ある日、衝撃の記事を目にする事となる。
当時愛読していた、「マイコンBASICマガジン」の巻末に、各ゲームメーカーの通信欄みたいなコーナー(注2)があり、そこで、担当者がゲームの情報、開発の進捗等を漏らしてくれるという、現在で言ったら、SNSっぽい感じのものが掲載されていた。その、T&Eのコーナーで担当者の方が、「X1版が、移植不可能な理由」を挙げておられたのです!
曰く、PC-88のFDDはハードの仕様上、アクセス中に音が途切れる事は無いが、X1はそれが出来ないので無理とのことだった。

愕然とした・・・。ハードウエア上の事とは・・・無理なものは、無理である。

それが、1987年12月号であったか・・・(?)。
年が明けて88年5月号、だしぬけにこんな記事が掲載されていた。

ベーマガ
実際の記事。ベーマガを複合機でキャプチャ
したため、ちょっと斜めってる。
実際、スゴい反響だったとか。

「ハイドライド3移植情報」!
そこには「X1turbo版(最終的には無印X1まで対応!!)」の文字が!!
まさに「キセキ」である。

Super レイドック
何もかもが「正当進化!」
スーパーの名に恥じぬ逸品であります!
2人プレイが熱い!

と、同時に、T&Eソフトの「漢気」を感じた。

「スーパーレイドック」の移植の際もそうであったが、手抜きなしでX1ユーザーの要望に応えている感が伝わって来た。

と、なれば「スーパーレイドック」の時と同じく全力で応えねばなるまい。

発売後、速攻で購入!
すでに粗方MSX版でストーリーがわかっているのにも関わらずである。

ハイドライド3
さて、始まりました「ハイドライド3」。
「こん棒」片手に「野人プレイ」といきましょう。
でも、重いのでちょっと後悔。
リーチの長い「スリング」が良かったか?
街を出たら、パッと見渡して、「食人樹」が居なければOK。
居たら、街へ戻って出直しましょう。

でも、結果は「買ったことに、一片の悔い無し」であった。

X1版はFM音源にフル対応。88版(MSX版との違和感を無くす方向性だった)とは、また違ったアレンジでゲームの世界に引き込んでくれます。

ハイドライド3
こちらがスピード調整機能。
引っかかりやすい、狭いダンジョンなんかは、
逆に遅くすると良い?


PC-88版と比べると若干のもっさり感があるような気もしますが、「スピード調整機能」をフル活用して、そんなにストレスなく最後までプレイが出来ました。

ハイドライド3

今回のハイドライドはシステム的に大きく進化し、様々なパラメーターを持っております。

ハイドライド3
「持てる重量」=何でもOKでは無い。
もう一つの窓には「使いこなせる重量」が、ちゃっかり
存在する。装備に注意!


意外と、モンスターより「敵」となるのが「重量」です。とにかく「3」の世界は、装備品から、お金に到るまで重量があり、許容量を越えた時にはその場で、重さに耐えられなくなり、突然スローダウンしたり、モノによっては動けなくなります。
特に、凶悪なモンスターに囲まれ、瀕死の状態でこのような事になったら目も当てられません。

ハイドライド3
今回、唯一フィールド上に置かれている宝箱。
中身は・・・?

ハイドライド3
こちらが件の「両替機」。
今回「重量」の概念に関する制作陣の意気込み
を、感じてしまう。

お金についてはフィールド上の宝箱に「両替機」なるものが置いてあるので、「森の街」の前である程度レベル(LV3くらい)を上げたら、取りに行くのも悪く無いでしょう。
突然、動かなくなった場合は、重量級のアイテムを持たされている場合が多いです。
すぐにメニューを開き、アイテムを捨てましょう。
ジョークアイテムなどはもっての外!
まともそうな武器だって「鋼製の盾」なんかは、立派な足枷になります。

ここいらへんはキャラメイクや、育て方にもよるので、一概には言えませんが、ある意味取捨選択がこのゲームの妙とでもいいますか。
ドラゴンの洞窟の「某ヨロイ」なんかは、○○から帰った後で取った方が良いとか、戦略にも繋がります。(周回プレイじゃ無いと解らんだろうけど・・・)

ハイドライド3
初日を終え、無事レベルアップ!
これで、「ジェリー」は怖く無くなった。
フィールドはもう少し先か。

ハイドライド3
ようやく宿屋へ。
これで、貴方も冒険者。

また、このゲーム序盤がホントにきつい。
兎に角死にやすいのに、宿代が高い!どうにか宿代だけは日が沈むまでに貯めて、町へ帰るようにしよう。逆に、それが出来れば寺院でレベルを上げられ、ジェリーに囲まれたくらいでは死ななくなる。
最初の1日が肝心なのだ。

食料も重要だ。
腹が減ってはモンスターも狩れない。
宿代と食糧それが気にならなくなれば、冒険者の仲間入りだ。

そう、一流の冒険者は、実は超慎重な臆病者なのだ!



さて、こう言ってしまうと、「昔の無理ゲーじゃね?」とか言われそうだけど、これを絶妙なバランスで纏め上げたのがこのゲームの良作たる所以。

ハイドライド3
こちらが噂の「ハーベルの塔」
本当に200階あるが、エレベーター!があるので、
数フロアのみで全踏破の必要は無い。

さあ、本当に200階ある塔を攻略してみるか?
それとも森の街以外の街が無いか探してみるか?
「突然、出来た」という地割れを見に行くか?

あなたの冒険は始まったばかりである。



お・ま・け

実は、現在も98版の「SV」を攻略中です。

ハイドライド3SV

ハイドライド3SV

クリア出来ましたら、またどこかでレビュー出来るといいなー。

ハイドライド3SV

ハイドライド3SV

ハイドライド3SV

もう○○から帰って来たので、後は、「実は超近くにありましたのダンジョン?」を、攻略せにゃ・・・。

あれって、超ムズかったような・・・。SVでは更にボスが追加されているとか・・・。

ひいひい。

PS. 友人のT君は、ラストダンジョンへの入り方が分からなかった為、人面石や、ヘビースライムを狩りまくった挙げ句、ヘビースライム一撃・人面石を二撃で倒せる程の超強キャラへと成長してしまいました。
聞くところによると、ラスボス戦で「ある○法」を使わないでも勝てた!とか・・・。
自由度が高いゲームらしいエピソードです。


注:1 MSX(無印)版も画面外に行けばスクロールする。また、川もスクロールしている。
よく頑張っているとは思うが、解像度の問題で、やはり最高はX1版であろう。
ーまた、「FM7」版を出して、これこそ最高!と、書いてある記事をちらほら見掛けるが、OPがFM音源に対応したというだけである。やはり、例のキーボード問題等があるため、プレイアビリティが良いとは言い難い。また88版と同様、画面端に行ってもスクロールしない(水面も)。

ハイドライドⅡ
こちらがMSX版。画面外まで行くとスクロール。
川も流れています。
プレイアビリティはかなり良いです。

注:2 確か「T&E PRESS 番外編」というタイトルだったか・・・。

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