太古のロマンに思いを馳せて
さて、「吉川英治」氏の三國志の導入部になぞらえて、小説風に書いてみました。「シブサワ・コウ」さんのイメージは、黎明期の「ゲームセンター「CX」」(注1)のインタビュー等を元に、若かりし「劉備玄徳」を重ねております。
実在の人物ということで、どう書こうかなと思ったのですが。不快に思われたら、申し訳ありません。
コーエーという会社は、もともと染料メーカーだったそうで、それを襟川氏が一代で巨大なゲームメーカーに成長させたわけで、「信長」や「三國志」を地で行く企業です。
そんな会社ですが、当時のパソコン誌の広告には、「三國志」・「信長」の他にも、「ナイトライフ」(注2)や、「団地○の誘惑」等アダルトソフト?も掲載されており、「三國志」というタイトルも、少年が購入するには、なかなかハードルが高かったです。(注3)
ノーマル版のパッケージ。何だか・・・怖い? |
何せ、普通より一回り大きい黒い正方形のパッケージに真っ赤な人間が3人並んでいる・・・。
そんな攻めたパッケージです。
オジさん向けの強壮剤もかくやという感じで、とても買う勇気はありません。
そんなソフトを「面白そうだ、やってみたい!」と、あっさり購入したのは、お馴染み、1歩先を行く男、Ryo君。
彼のturboⅡで初めてプレイする事となるのです。
シナリオは5通りから選べます。 |
全員ではないですが、8人同時プレイも可能。 我が家では学校帰りに寄った友人たちが常に プレイしているという。凄い世界に・・・。 |
他の方はどうか知りませんんが、自分は「三國志」という物語を、なんとなく・・・くらいしか知りませんでした。
それこそ、当時、日本テレビ系で2回に分けてアニメ特番があり、それを見た事があったくらいで、各武将の名前も、劉備・曹操・関羽・張飛・孔明くらいは知っていましたが、それ意外はサッパリでした。
さて、シナリオ1スタートです。いきなり貧しい。 |
しかし、我が家に遊びに来ている人々の思い入れは、ちょっと引いちゃうくらいで、孔明が、子龍が、周瑜がと、多人数プレイで熱くなっていましたね。
左がノーマル版・右がturbo版。 同じシチュエーションでも 独自の顔グラフィックで&漢字表記で、 全然雰囲気が違います。 |
そして、ついに、友人の更に友人という人が現れて、我が家に置いていったのが三國志のturbo専用バージョン!!
特に有難いのが一覧表示が出るようになった事。 武将の管理が超ラク! |
これは、初代「三國志」の完全版とでもいうべきもので、有名武将の顔グラフィックの追加・計略コマンドの追加・400ライン対応・漢字対応・FM音源対応と、至れり尽くせりの内容でした!
「地震」のイベントも発生するようになりました。 大地震が起きたら城が壊れて武将が亡くなる事も。 |
このゲームですが、実にバランス良く出来ており、「初代にして完成形」という評価をする人も多いようです。
実際、自分もグラフィック、シンプルだけど奥深いシステムは「1」が一番好きで、今でも、思い出した様にプレイしてしまいます。
太守を引き抜くことで、国をひっくり返す事も可能。 他の武将は一気に「在野」落ち。 さて、逃げ場は塞いだ。「董卓」覚悟! |
特に「信長の野望」(無印)と違い、配下武将の引き抜きが、アツい!(注4)
特に知力の高い武将を配下にした場合は、「軍師」として助言してくれます。
それが斬新で、いろんな武将の知力を上げて(書物を与えて)喋らせたりしてましたね。
知将の火計は、計略と合わせると超強力! 行動力を奪って、火を掛けるなんて・・・。 |
「董卓」さん。ちょいとやりすぎましたね。 このあたりで退場願います。 |
また、「戦」がかなり進化したのも良かったですね。信長の野望では使うことの出来なかった、「火計」が、かなり凶悪で、使い様によっては、大軍を撃退出来たりします。
風の向きにもよりますが、火計は協力! 風向きが変わりませんように・・・。 |
また、知将の「計略」&「火計」のコンボ・「一斉攻撃」による各個撃破・地形を利用して敵を誘い込んだりと、まるで本当に軍師になったような気分でゲームを楽しめました。
また、僕や友人達もそうですが、このゲームを入口として「横山光輝」氏の漫画版、又は、「吉川英治」氏の小説版へと知識を広げた人も、少なくないのではないでしょうか?
色々な意味で、ゲームという枠を越えた素晴らしいゲームだと思います。
統一まであと一息。苦労が報われる瞬間 |
FDが擦れて、時々エラーを吐く程遊ばせて戴きました。
お・ま・け
このゲームの音楽を担当されたのは「カウボーイ・ビバップ」等の音楽で名を馳せた「菅野よう子」さん。
「信長の野望」シリーズも初期のものは彼女の手によるものです。
どちらのシリーズも、タイトルロゴの音楽は、初代のそれを踏襲しております。
注1:タイトルロゴに、鉤括弧が付いている頃。2期より外れる。番組初期の頃は、ゲームメーカーのクリエイターへのインタビューが、メインだった。
注2:実際は実用ソフト(?)新婚さんへのプレゼントに最適みたいな事が書いてあったような・・・。
注3:当時「ファミコン」と同額の超強気な価格設定。内容的にはそうなった理由も解る。
注4:「信長の野望」も3作目の「戦国群雄伝」にて配下武将に対応。
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