SDの為のスナッチャー
SDとは「スーパー・ディフォルメ」の略であり、主に2頭身キャラの様な可愛らしいキャラを指す。日本では「ビックリマン」等のキャラに始まり、「ガンダム」等でも独立した世界を確立するに至っている。
時に1991年、モスクワのとある研究所の爆発事故により、施設で研究中だった細菌兵器が漏れ、世界人口の約半分が死に至る(!)「大惨事」を引き起こす事となります。
しかし、それはほんの序章に過ぎませんでした。
約50年後の2042年12月、極東の島国「日本」。その丁度中間点にある街「神戸」。
いや、現在は、ほぼ大阪湾から淡路島迄の海を、半分ほども埋め立てる巨大都市「ネオ・コウベシティ」。
恐怖は、ここから再び動き出す・・・。
2039年12月、ネオ・コウベ空港を飛び立った旅客機が事故により六甲山へと墜落。
「全員死亡」という痛ましい事故は、「別の意味」で人々を恐怖のドン底に叩き込む事となります。
亡くなった乗客の1名が、完全な「ロボット」(この世界では「バイオロイド」)だったのです。
更に人々を心胆寒からしめたのは、彼が社会に浸透し、普通にエンジニアとして生活していた事でした。
謎の「バイオロイド」。
彼らはシティに、冬になると現れる。
人口の皮膚を纏い、汗をかき、血を流すこともできる。
密かに人とすり替わる(「スナッチ」する)事から、「スナッチャー」と呼ばれるようになります。
職場の同僚が、恋人が、友人が、妻が、家族が、ある日突然「バイオロイド」に「スナッチ」されているかも知れない・・・。
その極限の恐怖は、それに対抗する組織を生み出します。
「屑鉄処理人」と揶揄されながらも、少数精鋭でシティを守る「ジャンカー」。
そして、賞金目当てにバイオロイドを狩る、「バウンティ・ハンター」達です。
そして、今、1人の男が「ジャンカー」に配属されようとしている・・・。
名を「ギリアン・シード」=「あなた」です。
ここで、ジャジャーン!と、いきなりSDキャラのギリアン登場♥
余りにも有名なオープニングから懸け離れたキャラの登場に、「カワイイ!」と、悶絶した女性陣・思わずPCの前で卒倒しそうになった「スナッチャー」のファンが居たとか居ないとか。
当時、PC-88版のゲーム「スナッチャー」を、プレイした私は、情報に飢えていました。
ズバリ、このゲームの「続編」の情報についてである。
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PCエンジンのCD-Rom2版スナッチャー |
現在でこそPCエンジンのCD-Rom2版を筆頭に、スナッチャーをプレイし、その「結末」を見たという往年のファンは多いだろう。
だが、当時は辛うじてパソコン通信というものはあったが、「インターネット」などというものは無い時代。
ゲームの情報は、月に1回か2回発売のパソコン雑誌を見るしかなかった。(しかも、マイナーなゲームに関しては情報が得られない場合もある。)
そんな中、我らの仲間内では、こんな情報がまことしやかに囁かれていた。
どうやら、MSX2向けに発売された「SDスナッチャー」では、ゲームの続きのストーリーも収録されていて、幻と言われたゲームの真のエンディングまで、見えるというものだった。
ただ、我々の周りにMSX2ユーザーは何人か居たが、FDD搭載モデルのユーザーは1人も居なかった。
そういう訳で、結局プレイする機会に恵まれなかったSDスナッチャーであるが、あれから十数年経ったある日のこと、妻と外出する際に、実家に預けた子供を迎えに行って驚いた。
何処からか、子供達がMSXを引っ張り出して、「夢大陸アドベンチャー」を遊んでいたのだ。
本体は・・・。
・・・ん?
以前からあった「CF-2000」・・・では無い?
じゃあ・・・友人が置いていた「FSA1」?
・・・とも違う?
よく見ると、赤いFDD搭載モデル?
ああ、Sonyの「HB-F1XD」(注1)かぁ?
んだとっ!!「HB-F1XD」!!
おおっ!
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※画像はイメージです。 いつの間にか親父に棄てられていた。(涙) |
そう、事情はわからないが、恐らく先日弟が帰ってきた際に誰かが持って来たのだろう。
以前は知らない内に、X1turboZ(無印)・PC-6601が置いてあったっけ。
(どれも、いつの間にか親父に棄てられていたが・・・。(血の涙))
その側には段ボール箱があり、中にはザナドウ(MSX1)等の超希少ソフトが!
そして、その中にはな、何と「SDスナッチャー」がっ!
いきなり時は満ちた・・・。
吸い寄せられるように、SDスナッチャー専用SCCカートリッジ(注2)をセットすると、ドライブにFDDをセット。
よくMSX2のFDDはベルトの硬化等で故障していることが多いと言うが・・・。
しっかり、起動。
ちゃんと、メンテされたものの様だ。
そしてオープニングテーマの「Difficult Move」が!
感動である!!
だが、本日はここまでである。
また、次回を待って下さい。
注1:群雄割拠の状態だったMSX1の時代より数年。
MSX2の時代になるとハードの勝ち負けがハッキリと分かって来た。
勝者はパナソニックとソニーである。
両社ともMSX2のFDD搭載モデルを格安で販売して、人気を二分していた。
特にソニーは、話題のMSX2版のYsのプレゼント企画。イカすデザインの本体とともに人気を博していた。
注2:SCCカートリッジは、「スナッチャー」付属の物と違い、汎用性は無いそうです。
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