2025年1月17日金曜日

セガフリークは体感ゲームの夢を見るか?

 セガを愛し、そして愛されたものたち。



辞書などで「Fan」と調べる。

「愛好家」という意味が帰って来る。

では、「Freak」では?

「マニア」「一風変わった思想の人」「奇人」「酔狂」など、途端にネガティブなイメージが漂ってくる。

しかし、世の中には敢えてそんなイメージを寧ろ誇りとし、声高に愛を叫び、その動向をひたすら追い求めるもの達が居た。

それが「SEGAフリーク」である。

「SC-3000」・「SG-1000」の頃はマイノリティで、大人しいイメージだったSEGA「ファン」達が、急に色めき始めたのは、セガmarkⅢ(セガ・マークスリー)の頃だっただろうか?

当時のゲームセンターでも、一際異彩を放っていた筐体、「ハングオン」が同時発売されたのだ!


記念すべき「体感ゲーム」第一弾。のちの
「スーパーハングオン」の筐体と比べかなり巨大
であり、またがる事に恐怖すら感じる。

「ハングオン」とはオートバイのカーブを走行する際テクニックの一つで、(子供の頃、ロードレーサーの「ケニー・ロバーツ」が、ハングオンの格好そのままでタミヤ模型でキット化され、有名になった。)車体の左右の中心よりも内側の低い位置にライダーのお尻をを移動させることを言います。



ただ、こんな走りはとてもじゃ無く頭のネジが何本か吹っ飛んでるオニイサンしか出来ないので、ゲーセンの筐体は、チャリンコしか知らない中坊にとって憧れの的でした。

ああ、アレの乗って走ってみたい・・・。

が、地方のゲーセンでは、大体恐ーいお兄さんが占拠して、ギャーギャー言っています。

そんな中をかいくぐってバイクのバの字も良く分かんない少年がハングオンをキメられる・・・?

・・・絶対無理です。

せめて、ゲームだけでも出来たら・・・と、いう少年少女の為にSEGAがリリースしてくれたのでしょう。


これぞ、ハングオン!

実際のところは余り違わないらしいのですが、ゲームも独特の色使いでファミコンなんかより綺麗に見えます。

そして、更にゲームセンターや、雑誌等で話題となっていた「スーペースハリアー」まで、移植されたのです。(この時、我々の仲間内で、本物は未だ誰も目にしていない。)


細かい所には目をつむり、とにかく雰囲気を大切に
作られた名作。迫力がすごい!

ここで、そのハードに目を付け、いち早く購入した男が居ます。

当時我が家に入り浸っていた、友人の「I(注1)」君です。

彼は誰もが苦戦していたスペースハリアーの後半戦を乗り越え、markⅢ版オリジナルのラスボス「HAYA・OH」(当時のSEGAの社長さんの名前らしい・・・)の攻略に成功!

我々にエンディングを見せてくれた。

だが、我々、いや、彼自身気付かない内に病魔は彼の心を蝕んでいた。

そう、アドルクリスティンが、「冒険」という不治の病に冒されているとすれば、I君の心は「SEGA」という不治の病にかかってしまったのだ!

あるとき彼は、「マスターシステム」を我が家に持ってきてこう言った「あげる」。

所謂、「布教」である。


「markⅢ」にFM音源を搭載したマシン。
個人的には「破邪の封印」
「星を捜して」なんかが面白かった。

そして彼はその後も「ファンタジーゾーンⅡ」「ファンタシースター」「アウトラン」「アフターバーナー」と、発売されるソフトを買いまくった。




「アウトラン」このあたりになると、移植としては
キビしいものが・・・。

markⅢ版「アフターバーナー」
静止画は、X68k版?を、彷彿させるが、
全然別の何かへ変貌している。


あるとき彼は、「メガドライブ」を我が家に持ってきてこう言った「あげる」。

「布教」である。我々は社会人になっていた。


このハード辺りからセガっ子にとって、「SEGA」は
「神」と同義となる。
このハードでしか遊べない名作多し!

彼の手には発売されたばかりの「獣王記」「Super サンダーブレード」「スペースハリアーⅡ」が握られていた。


「獣王記」アーケード版の大味な部分まで完全移植。

「Superサンダーブレード」この頃は
何故か「Super」と頭に付けるのが流行っていた。

「スペースハリアーⅡ」遂に視点移動まで対応に!
もう少しフレームレートが高ければ、
名作になったのでは?


数年が過ぎ、気付けばいつの間にやら、我が家のメガドライブの下には、MEGA-CDが、そして「シルフィード」「スターブレード」等を嬉々としてプレイする自分が居た。そう、私も片足半分ぐらいは「SEGA」という病に冒されつつあったのだ!


まさか、あの「シルフィード」が!?
PS2版の「ロスト・プラネット」でも
同様のデモが入っております。

ナムコのスターブレード。
思えば、同じようなゲームばかり
やってんね俺。


私は自分自身が恐ろしくなった。

その後I君は、メガドライブ最後のパーツ「スーパー32X」を購入。(「サターン」も購入しているのに)熱心な信者の証である「メガドラの塔(メガドラタワー)(爆)」の建立に成功したのでした。


次世代機「サターン」を投入したと思った矢先、
こちらも投入!SEGAもスゴいが、買っちゃう
「I君」もスゴい!!


世間的には影が薄い「スーパー32X」
だが、ゲームはスゴかった!
初めて家庭でプレイ出来る「完璧」なハリアー。

あの「X68k」ですら、成し得なかった「完全」な
「アフターバーナーⅡ」!他にも「スターウオーズ」
「DOOM」「バーチャレーシング」など、
実は、気合いの入った名作が多かった。

さて・・・、その後の「I君」はというと、「惑星ウッドストック」の「ファンキーホラーバンド」のイカした音楽を聴きながら、「セガラリー」よろしく、名も無き山道に侵入→深夜の墓場で脱輪という病の末期状態に入ってゆくのであった。

いやー「SEGA」って、ホント良いものですね。

また、機会がありましたら、語りたいと思います。

それでは、また。


注1:I君。X1無印・X68kACE-HDの所有者にして、超が付くほどのSEGAフリークである。

外見は、ちょっと小柄な俳優「ロイ・シャイダー」(ジョーズ・ブルーサンダー主演)、性格はマイルドな「永沢君」といった感じか?魔夜峰央のファンで「パタリロ」全巻所有しているという都市伝説を持っている男。


0 件のコメント:

コメントを投稿