2025年11月9日日曜日

信長の野望シリーズ(Windows以前)(2)

 君はモノの為に死ねるか!?




戦国武将

~「古田織部」を貴方はご存じだろうか?
マンガ「へうげもの」(「ひょうげもの」と、読むらしい)によれば信長の配下にして、千利休の弟子。(当時、大名ですら、利休の弟子は多かったという・・・)

詫び数寄(わびすき)を好み、物欲に滅法弱い。
織田家を裏切った宿敵、「荒木村重」を追い込むも、すんでの処で、その者が落とした器に心を奪われ、あっさり取り逃がしてしまう。

そんな、現代のマニア魂に似た「モノ」に対する執着は、時に滑稽であり、時に時代をも大きく動かす原動力となってゆく。

その「へうげもの」の連載開始より約15年前、1990年にまさにその茶器や文化に着目して描かれた戦国シミュレーションゲームが存在した。

他ならぬ光栄(現コーエーテクモゲームス)の「信長の野望」第4弾。「武将風雲録」であります。


信長の野望・武将風雲録(X68000版)

この頃の光栄のゲームは、オープニングにも力が入ってきている頃。

出陣前でしょうか?多くの鎧武者が見つめる中、かがり火の中で能を舞う信長。
   
       

クルッと回るといつの間にやら顔には般若の面が・・・。
画面いっぱいの般若の面。
ガヒョッ!と、大きな音がして、面が真っ二つに。
(初見では、ホントにビックリしました)



そして、お馴染みのタイトルロゴが。
サブタイトルもカッコイイです!


ゲームは一見、「戦国群雄伝」の、「全・国・版」みたいな作りと、(ビジュアル的に)思われるかも知れませんが、かなり洗練されています。


内政部分も「文化」「技術」というパラメータが新たに追加され、文化は茶器の購入や、茶会の成功で上昇。高いと商人との取引が有利になる。また、「技術」は、投資によって上昇し、それにつれ、「鉄砲」とか「鉄甲船」といった新兵器が使えるようになってゆきます。


戦も「野戦」・「攻城戦」との2種類。ただ、折角の最新兵器「鉄砲」も、今回は天候の変化があり、「雨天」では、使用出来ません。

これは、X68000版だけかもですが戦で、相手の旗色が
悪くなると、文字通り旗が燃えてゆきます。

茶会は文化の値を上げるのに効果的です。

土地を支配していく形態の「信長の野望」は、「風雲禄」にて、終了となります。
ファンの間で」は、どの「信長」が、一番か?と、議論となった際、必ず上位に食い込んでくる程の人気作です。

※ちなみに、この頃は、○川映画「○と地と」が話題になっていた。従って、「謙信様」が文字通り鬼神の如く強かった。また、新規参入の「島津軍」も、異様なほどの強さだった。

信長の野望・覇王伝 (X68000版)

最初にお断りをせねばなりません。レヴュアーにあるまじき事ですが、「覇王伝」のみ、クリアー出来ておりません。
のちにに購入した98版も「パワーアップキット」まで導入したのですが・・・。

プレイした方は分かるかもしてませんが、独特の間があります。
今回より、城を1つ1つ攻略していくシステムとなりました・・・が、戦のシーンもガラッと変更されています。

慣れれば、どうということは無いのかも知れませんが、どうにも「肌に合わない」ゲームでした。


ゲーム画面。城単位となる為、今回は家紋のシンボルが
城主の目印となります。

戦の画面。歴史の教科書に出てくるような凸型の
ユニット。後にも先にも「覇王伝」が最初で
最後となりました。

信長の野望・覇王伝・パワーアップキット(PC-98版)

結局、X68000でのリリースは「覇王伝」までとなりました。
では、i486sx ・25mhz搭載の、弟の98ではどうなんだろうか?・・・という衝動に駆られ購入。結果は・・・うーん。
「変らぬ君でいてくれて嬉しいよ・・・。」
・・・という感じです。


ミカドへ謁見。官位が貰えます。
信秀は信長のお父さん。目がコワイ。

結局、我が家では、PC-98で「三國志Ⅳ」が発売されると、プレイヤーがそちらの方へ流れてしまい、誰もクリアする事なくHDDから消えてゆきました。


信長の野望・天翔記・パワーアップキット(PC-98版)

前述の「覇王伝」が肌に合わなかった私ですが、デザイナーのやりたい事は何となく理解出来ました。
しかし、ひとり一人が実行するには手間が掛かりすぎるのです。

この問題を解決し、素晴らしいゲームへと昇華させたのが「天翔記」です。今回はパワーアップキット導入後の「完全版」から語りたいと思います。

今では慣例となり、ファンからは「完全版商法」と揶揄されがちですが、僕自身はゲーム発売後のユーザーの声を上手く反映させ、ゲームを延命させるには良いシステムだと、好意的に受け取っています。

見よ!この究極の姿を!
何と、MOに逃がしていたデータをイメージ化!!
まだRyo君のプレイデータが残っていたのには驚きました。

特に、この天翔記に於けるパワーアップキットは強力で、ゲーム内容の強化から武将のエディター、新音源ボード86音源、サウンドウェァCDの対応。

他社製のグラフィックアクセラレータカードへの広い対応(最大1, 024×768ドット)と、至れり尽くせり。

特にこれまでサントラの域を出る事が無かった、サウンドウエア(注1)CDに意味を持たせたのは大きいですね。

音楽のコンポーザーはこれまでも変らず、菅野よう子さん
未だ「カウボーイビバップ」以前(注2)ですが、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団による演奏(!!)は、FM音源では到底表現出来ないゴージャスかつ、雰囲気に合ったサウンドを実現しています。

オープニング。パワーアップ適用後は少し変化します。

外交の場面。「北畠」がすり寄ってくる。
多少鼻白んだ感じが信長から感じられるのは、
気のせいか。

ゲームは前作に比べ、攻略すべき城が増えました。(210くらいだったか?
だったら、前作より大変なだけなのでは?
・・・と、思いますよね!
前作と打って代わってこちらは、「超・が付くほどの」スピーディーさ。
なんせ、ちょっと近所に飯を食いに2時間ほど席を外しただけでコンピュータが天下統一をしていたり。(※行く末を見守るモード:しかも、プレイヤーキャラじゃあ無い「陶 晴賢」で!)

1,024×768の画面。
当時の手持ちのマルチスキャンモニターでは
細かすぎて・・・。

ゲームはHDDインストールが基本となりました。
これにより余計なFDの抜き差しが不要となります。

また、ゲームのシステムを見直し、城を一気に(最大9)落とせるようになりました。


こちらから戦を仕掛ける時は、上手く敵勢力をそいだり、多数の城を一気に巻き込み陥落させたり、実行する城によって戦況が変化します。


この場合、敵は「本願寺」だったので、多くの大名がこちら側につきました。
(本願寺のみ一揆を扇動するコマンドがあるのですが、大名家との関係は悪化しがちです)

「攻城戦」
前作と違い、スピーディーに展開します。

また、現在の信長シリーズになくてはならない、軍団制が始まったのもこの「天翔記」からです。


ゲームにおける「軍団」とは、お店の「のれん分け」のような概念。
軍団長を指名して、「評定」でざっくりと命令を与えれば、勝手に命令に従って働いてくれます。(完全委任もアリ)


これにより、プレイヤーがこなさなければならない雑務がかなり軽減され、よりゲームに集中する事が出来ます。

これは、かの有名な「桶狭間の戦い」

このように多くの改善が試みられ、かなり快適になった「天翔記」ですが、比例して、CPUパワーもかなり必要となってしまいました。

で、買ってしまいました。♪

♪「インテルのCPUアクセラレーター(PC-98用)(ドラえもん風に)

早い話がCPUの交換だ。i486sx25Mhzから50Mhzへ!(約倍のスピードだっ!)

うーん、こうなりゃ、CD-Rom(×4倍速)(当時メルコ(現Buffalo)から、超格安(と言っても2万くらいしたかなぁ?)のドライブが発売され話題になっていた)も買って、友人宅の98マルチのように「ポリスノーツPC-9821版」が普通の98Ferrowで動くか試してやろう。(実際、動作しました)

えーい、ここまで来たら、8MBくらいメモリーを買って、ちょっと話題のWindows3.1もインストールしてみたいな・・・。


あっという間に、弟君がなけなしの給料で購入したパソコンは、強力なマルチメディア機へと、本人の了解も無いまま変貌したのだった・・・。(爆



注1:「サウンドウエア」最初に始まったのは「蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン」からである。(この頃はテープが付属していたと思います)当時は「コンポーザーの方の原曲も聞いてもらいたい。」くらいの感覚だったんでしょうが、ちょっと意地悪なのが「Withサウンドウエア」版の方が発売が一週間ほど早いのでした。
つまり、より早く遊びたい人は・・・と、いうことになっちゃうのです。
ただ、これは大らかな時代のニッチなPCソフトの世界の話。仲間内ではあまり気になりませんでしたね。

注2:丁度「マクロス+」に抜擢された頃ですね。

2025年11月4日火曜日

信長の野望シリーズ(Windows以前)(1)

余の辞書は「IF」だらけ



戦国武将

・・・の中で、いや、日本の歴史上の人物の中で1番の人気を誇る人は誰だろう?

以前そういった企画のTV番組を観たことがあった。

無論、答えはダントツで「信長公」である。

かくいう私も、No.1と問われれば、そちらを推していただろう。

「うつけ」とも揶揄された型破りな性格。

西洋文化など、新しいものをいち早く取り入れるセンス。

楽市楽座等の先進的な政治力。

多くの人間に恨まれ、そして愛された漢。

その全ても、信長の愛した謡曲「敦盛」の如く、最後は、「天下統一」を目前にして、部下の謀反というミステリアスな幕切れで、人生を終えた(※)・・・と、されている。


※結局、明智側は、寺が燃え尽きた為遺体は出ず、信長の「首級」も上げる事が出来なかったそうである。


そういった、日本人の心に今も、「謎」と、「IF」を投げかけ続ける規格外の漢。

それが「信長公」であります。


見れば、丁度50歳くらいでお亡くなりになっている。
潔過ぎですぜ、ダンナ・・・。

そして、その「信長公」人気に1役も2役も買ったのが、他ならぬ「光栄」(現コーエーテクモゲームス)のゲーム「信長の野望」シリーズなのでした。

それぞれの掘り下げは後の機会に任せるとして、今回は最後の非Windows版(と、いっても、最初のWindows(3.1)版でもありますが・・・。)であるPC-98版「天翔記」迄の系譜を(ムラはありますが・・・)語っていきたいと思います。


信長の野望(X1版)

記念すべき第1作であり、シミュレーションゲームの奥深さ、及び面白さを我々に教えてくれた傑作です。

武将の能力は、完全にランダム?
人によっては、へっぽこな信長さんになったり・・・。

こちらは「Ryo君」がハマって、我が家で良くプレイしており、最終的にはレベル5でもヌルい!と言い出した為、急遽(Basic上で動いていたため)ウチの弟の「トンキー」(実は某大手ゲームメーカーの現役プログラマー)がパラメータ等をイジって、難易度を上げた「インフェルノバージョン」(爆)を、作っていた。


マップは、この一画面のみです。


ゲームは日本中央の「17国」のみ。(注:1)

「配下武将」こそ居ないものの、規模を大きくした「全・国・版」の要素をほぼ搭載しており、しかもオンメモリという(弟曰くX1のメモリをほぼ使い切っており、ちょっと何か加えようとすると、メモリーオーバーを起こして困ったとの事)簡潔なプログラム。


戦のシーン。シンプルですが、情報は下記
「全・国・版」と変らないような・・。

注1:「全・国・版」でも、17国モードが選べます。また、ポケモンの世界を舞台にした、「ポケモン・ノブナガの野望」というゲームでは初代にならって17国となっている。


信長の野望 「全・国・版」(X1版)

「満を持して」というか「待ちに待った」というか、遂に来ましたよ「全・国・版」!
三國志で培った技術でよりメジャーな存在へ。
ちょっとした「アニメーション処理」・「BGMの採用(X1版はFM音源が無かったので、オープニング曲のみPSGで演奏)」・「かな漢字まじりのメッセージ」謎の「方言モード」(爆) 等、新要素を加えて、颯爽登場!                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         

やはり、最初が肝心です。特に不健康なキャラは
病気ばかりでお話になりません。あと、
後継者が居ないので「若さ」は重要なファクター
となります。

前作もそうでしたが、この頃の信長は、後継者が居ない(配下武将が居ない)のです。
1ターン1コマンド。1ターンは月では無く四季毎です。
・・・つまり、のんびりプレイしてたらあっという間に四季ならぬ「死期」を迎えてしまいます。
我々の間では、四国地方の十河氏(とにかく若い!)とかが人気でしたねぇー。


けど、このシステムは、ここまで、次回からは各陣営に武将が登場するようになり、ターンも月毎になります。


一度の失敗が致命的なこのシステムも、緊張感があって面白かったんですけどねぇ~。
ある種ボードゲーム的な感覚があって・・・。
「将棋」や「囲碁」のように、「全・国・版」の名人戦が行われたら絶対観ますけどねえ・・・。
2時間で何処まで制圧出来るか・・・。とか、各プレイにそれぞれ得点を付ける評価システムを採用して、最終的に1位のプレイヤーが勝ち抜くとか・・・?コーエーさん、如何でしょう?

信長の野望 戦国群雄伝(X1版)



ほぼ同時に同社より「水滸伝・天命の誓い」というシミュレーションが発売されるとのことで「群雄~」は私が、「水滸伝」は、友人の「ハルノブ」君が、気前良く買ってくれました。
まあ、彼にしても家にturboZはあるんだけど、多人数で遊ぶのはいつも我が家だったので、メリットが無い訳では無かったんでしょうが。


 

 宋国の逆賊「高俅」(董卓みたいな感じか?)1名を倒せば終了という、変ったゲームシステム。

108星の悪漢達と共に、梁山泊へ集え!

「妖術」を使った戦闘システム等、隠れた名作であります。

おっと、閑話休題。


ここから、この「信長の野望」は、新しい段階に入ったと言って良いでしょう。
X1はFM音源に対応となりましたし、大名にはそれぞれ部下として戦国武将が付き、各陣営はとても賑やかになりました。ようやく1ターンも月毎となり、1ターンに出来る事も配下の武将により変動するようになりました。ゲームも「群雄割拠」そして、「信長の野望」(信長包囲網くらいか・・・?)の2シナリオが用意されています。


このゲームによって、プレイヤーもようやく「信長」をシミュレート出来る様になったのではないでしょうか。



シンプルだった戦のシーンも「野戦」・「攻城戦」の2マップを戦わねばならなくなりました。(但し、戦力差が有る場合には、いきなり籠城となる場合がある)
部隊には「兵科特性」があり、馬を用意出来れば「騎馬隊」・鉄砲を用意出来れば「鉄砲隊」・そうで無ければ「足軽」となります。最弱に思える足軽ですが、攻城戦では(時間は必要ですが)「堀」や「塀」をショートカット出来たりします。

また、野戦では昼と夜の区別があり、伏兵などに気を付ける必要があります。

今宵はここまで

~に、いたしとうございます。

・・って、分かる人はかなりのマニアですね。

そうです。この信長シリーズ及び「シブサワ・コウ」氏プロデュースの商品って、真に「機を見るに敏」というか、古い物を頑固に作り続けているようでも、その時の評価とか、最新の歴史観、ドラマ等の影響を絶妙な匙加減で入れているんですよね。
例えば某国営放送の大河にて「武田信玄」を放送していた際に発売となっている当ゲームは、「武田」陣営がかなり強力に設定されております。

このセンスこそ、シリーズが今も色褪せず続く原動力となっていると、私は思います。

ただ、惜しむらくは、X1シリーズに於ける信長シリーズは、ここで発売終了となります。

時代は、16ビット、更には32ビットへと大きく変貌して行くのでした。

でも、それにつきましてはまた次の機会に・・・。

次回をお楽しみに!

2025年10月25日土曜日

トンネルdeサックス&御礼

 近況報告


中国地方の某トンネルを拠点にサックスを奏でる孤高の漢「Ryo」。

彼は多くのものを失いながらも尚、サックスを吹き続ける。

あたかも自身の存在をこの地に刻み付けるように・・・。


えー、こちらのサイトではお馴染み、私の友人、「常に一歩先を行く男、Ryo君」であります。

そ、その彼が!ジャジャーン!


特報1

来る2025年11月2日、

おかやまアーツフェスティバル・ウェルカムパフォーマンス

出演決定!!

時間は、昼12:00~17:00の間(未定)

場所は岡山駅・エキチカ広場


遂に男は、トンネルを越えたステージへ!

サックスによる生の演奏、地下空間に染みる残響音に興味がある方は、会場へ是非!


特報2


そして、ちょっと気が早いですが、
今年もこのブログを見て頂いている皆様だけに、Ryo君よりクリスマスプレゼントが頂けそうです。
まだ、次のイベントに全力投球中なのではっきりとは言えませんが、ヒントはこれだ!


・・・これまた、シブいタイトルの予感!
心が洗われそうですね。

最後に・・・

彼の練習風景を観て頂きながら、今回の報告を終了したいと思います。
Ryo君の活躍を、今後も刮目して見よ!!


御礼!

改めてこのページの統計情報を見て驚いたのですが、実は総ページビューが40,000を軽く越えておりました。
これも、このような駄文と趣味に付き合ってくれた友人達、そして、何よりもページを見に来ていただいてるお客様1人1人の力添えがあっての事と、深く深く御礼申し上げます

パーキンソン病」という難病とバトル中の為、ブログの更新もコンディション次第なのですが、今後も命ある限り頑張っていきますので、お付き合い頂ければ幸いです。

2025年10月19日日曜日

スポーツ(ゲーム)の秋

コナミ・ハイパーシリーズ(※)



ネットを見てみると、「ハイパー (Hyper)」とは、「上」「超越」「極超」を現わす言葉だそうである。

野球・サッカー・テニス・ゴルフ・スキー(スノボ)等、「スポーツ」を題材にしたゲームは世に多く存在している。そしてそれらは、普遍的な人気を今も誇っている。

だが、かつて、本当にスポーツしたが如く疲れを感じさせ、また、それでも尚、更なる記録の高みへとプレイヤー達にしのぎを削らせたゲームがあったのをご存じだろうか?

コナミの「ハイパー」シリーズ(※)だっ!

※便宜上勝手にそう呼んでいます。「ハイパーラリー」というゲームも存在するので、シリーズとかじゃなく、コナミの制作陣が好きな言葉だっただけかも。

ハイパーオリンピック1・2(MSX版)

当時、メガロムが未だ無かったため、1つのアーケードゲームを2本に分けて発売。
(ファミコン(以降FC)版は1本)
完成度は非常に高く、動作は比較的なめらかです。
まだFCブーム以前ということ、移植も本格的なものはMSX版が初だったということもあり、非常に良く売れたとのこと。
言われてみれば、黎明期のMSX誌のランキングを上位独占していた様な気が・・・。


2ボタンしか使わない、異色のゲームデザイン!(※正確には→とAボタン)
1には「100m走」・「走幅跳び」・「ハンマー投げ」・「400m走」が収録。
2には「110mハードル」・「やり投げ」・「走高跳び」・「1500m走」が収録されている。


我が家には、自分が買ってないのに、知らない内に誰かがRomを置いていっていた。

松下のMSX「CF-2000」を買った際に、専用ジョイスティックを買ったのですが、このゲームが決定打になりボロボロに・・・。
でも、専用コントローラ「ハイパーショット」(同時発売)が、何故か数日後にはMSXに装着されていましたね。

ハイパースポーツ1(MSX版)


「ハイパースポーツ1」は、アーケード版「ハイパーオリンピック84」と、ほぼ同時期の発売。
「高飛び込み」・「跳馬」(アーケード版より?)・「トランポリン」・「鉄棒」の計4種目を収録。
演技の後の、審判の判定がかなり辛口。

ハイパースポーツ2(MSX版)


こちらの発売は1より約3か月後くらいだったと思います。
今回の競技は、「クレー射撃」・「アーチェリー」・「ウエイトリフティング」と、全てアーケード版よりのチョイス。
競技は3種目と少なめでしたが、後述の「X1版」と併せ、我が家ではよく遊ばれていましたね。
特にクレー射撃が好きでした。



ハイパースポーツ3(MSX版)



「ハイパースポーツ2」の約一年後に、まさかの発売。
アーケード版(ハイパーオリンピック84)より「三段跳び」・「棒高跳び」を収録、そして、MSX版オリジナルの競技として「ロードレース」・「カーリング」の計4種目を収録している。



特に「カーリング」は初めてこのゲームでその存在を知りました。

ハイパーオリンピック84 1・2(X1・テープ版)

何と、アーケード版稼働から約半年、まさかのX1へ移植!

制作は北海道の雄「dbソフト」(デービーソフト)!

後に発売された「PC-8001mk-2SR版」(PC-88ではない)についての移植度は資料が少ないので何とも言い難いですが、X1版は非常に完成度が高い移植となっています。

スプライトが無い機種なので、動作については、結構ガクガクするのかなぁ・・・と、思いきや!!
ゲーム自体は、スクロールもキャラも滑らかで、逆にこちらがビックリ!


FD版だったら、2ドライブを利用して、1と2一気に遊べるようですが、自分はテープしか所有していないので・・・。


ネームエントリー画面。


水泳。
泳ぎ切ったと、思いきや・・・。
折り返しがあったのね。


「クレー射撃」
これは面白いですね~。
当時から大好きでした。
パーフェクトで、隠れキャラのターゲットが出て来たような。

「跳馬」
当初、私は何をやれば良い点に繋がるのかさっぱりわかりませんでしたよ!
こちらも隠れキャラが出ましたね。


「アーチェリー」
連打が無いのでチョッとラクですねー。


全競技で、規準をクリアすると表彰式が!!


X1版の「1」は例の「白銀のPC・X1D」を所有する「Y君」から貸してもらっていたのですが、どうしても続きがやりたくなって、買っちゃいました!
「2」(テープ版(涙))!


「三段跳び」
地味に結構難しい・・・。
タイミング良くやると、物凄く跳躍できます。


「ウエイトリフティング」
このあたりで体力が・・・。

・・
・・・

「・・・えー、体力の限界!」(千代の富士)
誠に申し訳ございません。
やはり「パーキンソン病」に冒された我が身体では、連打は無理でした。
まあ、自分の身体については、医学の進歩に任せるとして。

総評


・・・と、いきましょうか。
現在ではSwitch等で、なかなかのフィットネスが楽しめます。
更にVR等を利用して、リアルなスポーツ体験も出来るようになってきました。

しかし、パソコン黎明期に感じたあの熱さ、2ボタンのみで誰でも競技に参加できるシンプルなゲームデザイン。

皆、翌日の授業に影響が出るくらい遊んでしまってましたね。
特にX1版の完成度は素晴らしく、再現の為現在プレイしても思わず数時間プレイしてしまいました。

お・ま・け

映画ファンの方には耳にタコかも知れませんが、このゲームのオープニング曲は、映画「炎のランナー」のテーマソングよりのアレンジとなってます。
オリジナルは「ヴァンゲリス」さんの作曲。
「ヴァンゲリス」さんといえば、私の大好きな映画「ブレードランナー」の音楽を担当された方になります。
また、ワールドカップの公式テーマソング等も担当されていましたね。