2025年9月21日日曜日

X68000とコナミ

 コナミ参戦!!


と言っても、X68000Zの話では無い。











1989年の話である。

当時、まだ貧乏学生だった私は、友人のRyo君の家でしか「X68000」を体験出来なかった。

そのRyoが、あるとき私と弟にこう言った。

曰く、「○○駅前のホテルで開催されるイベントに、一緒に行かないか?」・・・との事だった。

通常はこう言われると、くだらない自己啓発セミナーか、宗教団体の勧誘、自然食品の共同購入等が頭に浮かび、ちょっと構えてしまうのだが、やはり彼は一歩先を行く男。

彼の手には、背面にツタンカーメンの黄金のマスクをあしらったカード型の電卓が。

彼はX68000のオフィシャルなファンクラブ(EXE(エグゼ)クラブ)に入っており、その会員証が「カード型電卓」となっていたのだ!(うーん、流石シャープ!)




かくして、イベント会場にやって来た私達は、まずX68000のデモ機に驚かされる。会場をぐるっと取り囲むように、デモ機が設置されており、それぞれの画面には様々なゲームが動いていた!

当時、モニター含め50万円は下らないマシン。

更にホテルの1フロアを借り切ってのイベント。

多少なりとビジネス関連のお堅い話題が入るかと思いきや、会が始まると正面にはキーボードが3台並び「スペース・ハリアー」の「メインテーマ」の演奏が!

奏者・司会の方々は確か、永田英哉(Yu-You)氏、Gorry氏、そして当時「パソコンサンデー」等で活躍されていた、(現「スタジオベントスタッフ」代表取締役社長)「山下章」氏と、「マイコンBasicマガジン」から飛び出したかのようなライター陣のお姿がっ!

キャッチーなBGMでつかみはバッチリ!

会場も、僕らくらいの学生から子供までが多く(高級機なのにねぇ)、凄く盛り上がっていたように思います。

・・・おっと、語りすぎて趣旨から外れてきてますね。

その中で山下さんが、X68000の最新ゲーム情報を、こっそりとリークしてくれるコーナーがあり、「コナミ」の本格参入と「A-JAX」発売の発表があったのです。

A-JAX

現在では知る人ぞ知るレアなタイトル。
回転機能の無い68で回転・拡大・縮小を
行っています。



発売はコナミからですが、開発はSPS。長らく家庭用移植が無く(現在では「アケアカ」(PS-4)で、アリ。)X68kユーザーとしては鼻が高い1本。

各ステージのロードは長いですが、ゲームは良く出来ていると思います。


パロディウスだ!ー神話からお笑いへー



テレビで良くセクシーなシーンが流れた際の
効果音として余りにも有名な「声」

かつて、MSXにて発売された「グラディウス2」をスタッフの一人が趣味で書き換えて作成した「パロディウス」。

嘘かホントかそれのアレンジが余りに良く出来ていた為、そのまま発売に到ったとされる。

これは、その逆移植版。

コナミらしいチョイとパンチの効いたギャグと、クラッシックアレンジのBGM。

X68000版は初の「完全移植」となります。(今回より開発もコナミ)


生中継68




えっ!と、思われる方もおられるかも知れません。
MSX2で「激ペナ1・2」を制作したコナミさんですよ!
ちゃんとX68000でもリリースされております。
我が家でも意外と接客ゲームとして大活躍。お手軽且つ生音のような迫力・アナウンスが楽しい、隠れた名作だと思います。これがあるから「プロ野球スピリッツ」が今も・・・とか、思ったりして。

グラディウスⅡーGOFERの野望ー





遂に、遂に来ましたファン待望の初の完全移植!!
コナミはこれを移植したいが為に参入したのでは?
と、思うくらい完成された1本。
HDDインストール・増設メモリ・MIDI対応!申し分なし!


出たなツインビー!




何と、アーケード版稼働のその年に、完全移植!・発売!!となっている作品。

このシリーズより世代交代(ちなみに、旧作の搭乗者は今作の搭乗者それぞれの父親という設定となった。)が行われ、キャラ設定が大きく変った(萌え要素が強くなった?)ため、ちょっとした物議を醸した1本。

無論、ゲームの出来は申し分なし。MIDIもSC-55のアレンジにスタッフが慣れてきたのか、神曲が多いです。(「MIDIPower-Pro」のNo.1に、唯一、ゲームの音そのままの「SMFデータが」収録されていたほど。)


悪魔城ドラキュラ


  


X68000最後の作品。
発表された際に「何故、アーケード版移植せんのかなぁー?」と、思った方は私だけでは無いハズ。
そう、かつて雑誌の記事で見ただけで、プレイどころか、稼働している画面を見たことが無かったのです。
結果は大正解!
ドラキュラシリーズの第一幕の集大成として、そして、「ドラキュラX」シリーズへバトンを繋ぐ作品として、現在でも語り継がれる名作としてX68000の歴史に燦然と輝く作品になりました。


さて、MSXの時と同様、短いながらもX68000の歴史に十分すぎるほどのインパクトを与え、そのマシンそのものまで、現在の「X68000Z」のクラファンの際にみられたような「熱気」を残す事に成功した立役者の一人、それは「コナミ」であると言ってしまって差し支え無いでしょう。
今回は、さらっと紹介するのみでしたが、いずれ、それぞれのタイトルについて、熱く語らねばならないでしょう。

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