ニッポンのRPG
まだ、日本のコンシューマ向けPCに、ウイザードリィも・ウルティマも移植されていなかった頃の話。
まだ、RPGというものが具体的にどんなものか、何を基準に作れば良いのかどこのメーカーも具体的には分からなかった時代。
あるメーカーはアクションで。
あるメーカーはアーケードで
あるメーカーは視覚化で
だが、ここにRPGというゲームに強いこだわりを持ち、愚直なまでにRPGのみを作り続けたメーカーがあった。
その名を「クリスタルソフト」。
以前、このサイトでもレビューさせて頂きました「ファンタジアン」・「夢幻の心臓Ⅱ」を世に送り出した会社である。
こちらは「夢幻の心臓Ⅱ」。
当時のソフトとしては「ファンタジアン」も含め、頭一つ抜けた感じで、非常に遊びやすかった。
特にX1版は他機種のような単色と違い、背景の重ね合わせ処理・多色のキャラクターなど、ビジュアル面でもアドバンテージがあった。
リザード(MSX版・マイクロキャビンが移植)
こちらは打って変わってアップテンポなRPG「リザード」です。BGMが常に流れているわけでは無いのですが、何かする度に「♪チャッ、チャー♪」などと音楽が流れます。リアルタイムっぽい戦闘といい、「和風・極彩色RPG」とでも言ったら良いでしょうか?
こちらも買うしか無いでしょう!
極彩色RPGの面目躍如!
FM音源による派手なオープニングBGM。
意外にも辛口なストーリー。
「クリムゾン」
敵キャラクターの、おどろおどろしい所はクリスタルソフトらしいところですね。
戦闘シーンは奥非常に奥深い。その代わり ランダムエンカウントは、ほぼ無い。 タクティカルコンバットで、ここまで楽しいとは! |
RPGというものが、テーブルトークの再現を究極の目的にしているとすれば、このゲームは正にその回答そのものではないだろうか。
惜しむらくは、やはりシナリオの短さであろう。
実に惜しい。
エディターのようなものが出ていれば、さらに、シナリオデータを自由にやり取りできる環境があれば、D&Dに匹敵するゲームにすらなるポテンシャルを秘めたゲームと言って良いと思う。
クリスタルソフトはこののち88向けに数本ゲーむを発売した後、T&Eソフトに吸収・合併され、開発の1部門となり、同ブランドにて安田均とグループSNE原作の「ソードワールドPC」という、RPGを開発している。
0 件のコメント:
コメントを投稿