2026年2月23日月曜日

PC-Engine CD-Rom2

とんでもないヤツが現れた



かつて、FDと言えばPCの記録メディアの王様だった。

大容量・スピード・ランダムアクセス・だが・・・、ドライブは高額。

ようやく、我が家でも「X1ck」に、5万円近い大枚を払いFDDを「1ドライブ」のみ増設するも・・・、購入直後に「2ドライブ専用」のゲームに心を折られる。


だが、当時、PCの高性能化・ゲームの高度化・複雑化などの事情により、FDすら手狭になるというとんでもない事態が起き始めていた!

特に、PC98・X68000など16ビット以上のパソコンにそれは顕著で、ディスクの枚数が異常に多いゲームが発売され、中にはHDDインストール専用を謳うゲームまで現れた。

そんななか、NEC発売のゲーム機PC-Engineにてとんでもないオプションパーツが発表された。



向かって左側がCD-Romドライブ。右側がPCエンジン
本体。並べて設置すると中々の迫力。
また、マシンには白い部分を覆うカバーの様な
フタが付属しており、本体スイッチ下の取っ手
と併せてアタッシュケースの様に持ち運べる。

CD-Rom2」(※しーでぃーろむろむと読むらしい。)

確かに、将来的にはそんなメディアも登場するであろうことは、パソコン雑誌等で良く聞いてはいた。

しかし、「今(1988年)」とは!?(※恐らく、世界初)


この・・・

マシンを我が家にもたらした男こそ、メンバーのニューフェイス「うっきー」君である。

では、彼が持参したゲームの一部を見て頂こう。

ファイティングストリート



何故かタイトル名が入れ替わっているのだが、これが所謂「スト1」であります。リュウがヤンチャで、髪を赤く染めていた頃のお話。(嘘です)

天外魔境


記念すべき第一作!
OPの音楽を、かの「坂本龍一」氏が作曲という気合いの入ったゲーム。


スペースアドベンチャー コブラⅡ 伝説の男



コブラ役にルパン三世で有名な「山田康雄」氏を抜擢!

山田氏の乾いたタッチの声が意外とコブラにハマっている。

AVGとしての完成度も「Ⅰ」より高い。


当初は「うっきー君」も、マシンを持って来たり、持って帰ったりする日々だった。

あるとき、彼は、とんでもないことを言ってきたのだ。

「PC-EngineとCD-Rom2、あげる。」

「僕はDuoのセット買ったから・・・。」


・・・世の中、お金持ちというものは居るものであります。

今まで「Ryo君」「ちゃー君」の家は金持ちだなぁ・・・と、思っておりましたが、更に上が居りました。

なんせ、本体¥24,800・CD-Romユニット一式で¥57,300・併せて8万オーバーという、現在の「PS-5」の様な夢のハードです。

最初のウチは「やっぱ止めた!」が、恐くて、なかなか使えませんでしたねぇ~。


でも、やはり、物欲には抗えないバブル世代。

段々と欲しいソフトが表れ出すと・・・もう、たまりません!!

では、こののち私が購入したソフトの一部を見てゆきましょう。

イースⅠ・Ⅱ

語らずとも人に伝わる名作ですね。「Ⅰ」と「Ⅱ」で、一つのゲームなら、一つに纏めちゃえという、気合いの入ったゲーム。このゲームの完成度が高かったお陰で現在の「6~10」がある!!




グラディウスⅡ Goferの野望

「2」では無く「Ⅱ」です。(爆)

X68000版に続き、完全移植+オリジナルステージ追加。

BGMはCDからです。








スナッチャー CD-Rom  antic(ロマンティック)

ある日いつも覗いているショップに物凄い物があった。

「スナッチャー・パイロットディスク」



な、何ぃー。

聞いてないよー!!

と、ばかりに即購入。



中には、
体験版・山下章氏のインタビュー・設定等、貴重な資料が・・・。

そして、遂に、「スナッチャー(完全版)」発売の予告編デモが!



マニアックなPCのAVGの監督であった「小島監督」を一気にメジャーへと押し上げた伝説のゲーム。

こうして・・・

PCエンジンの中興の祖となった、「CD-Rom2」。

FDの約500倍という容量の多くは、声優さんを使用したアニメ演出・CDDAを使った音楽演奏に使用され、本来の意味での膨大なデータを使用したシミュレーションとかRPGとかは数える程しか制作されていなかったかと思います。

そして、皮肉にもこのCD-Rom2にて培ったノウハウが次世代機、「PC-FX」の失敗を生むことになるとは・・・。

まだ誰も知る由も無いのでした。

2026年2月18日水曜日

余り大きな声で語りたくないソフト(X68000編③-.完)


凄いソフトが現れた。


PCエンジン版「イースⅠ・Ⅱ」。
CD-Romの大容量を活かしてオープニング、エンディングアニメーションの追加。
豪華声優陣による、ボイスの追加等々・・・。


サウンドも「米光亮」氏による素晴らしいアレンジ。
それを、(一部を除き)CDDAで流すというゴージャスな仕様。
氏はこの後、「難波弘之」氏に次ぐファルコムのサウンドの名アレンジャーとして活躍することとなります。


オープニングのナレーションは、「装甲騎兵ボトムズ」等で名を馳せた「銀河万丈」氏。氏はこの後、PCエンジンCD-Rom2ソフトのナレーションの第一人者となってゆきます。


船に乗って(注1)エステリアを目指すアドル。

注1:あれ?島の周りには「嵐の結界」があって、アドルは偶然「ホワイトホーン」の浜辺に漂着・・・と、いう設定は見事にスルーされていますね。
定期船も出てるみたいで、エステリアは冒険者来放題!(・・・だから、サラが「おいでませ」って感じで船着き場で剣士を出迎えているのかな?)


僕的にPCエンジン版「イースⅠ・Ⅱ」最大の発明は、時折挿入されるバストアップ画像だと思います。
こちらをゲーム中に画面に差し込む事により、ドラマを盛り上げると共に、ゲームの重要なシーンに自分が居ることをプレイヤー側にも再認識させる効果があります。
これについては、本家ファルコムも気に入ったのか、後発のリメイクである、「イースⅠ・Ⅱ エターナル」・「同・クロニクル」にも同様の画像が見られます。

イースⅠ・Ⅱ・クロニクルより

何よりコンシューマ機という大きな市場を持つ機械のソフトとして、ある程度のヒットを飛ばしたこの「PCエンジン版イースⅠ・Ⅱ」は、今後のシリーズの方向性に影響を与えたと言って過言ではありません。


さて、本題は・・・

・・・ここからです。
以前、友人のRyo君とX68000のオフィシャルなファンクラブ(EXE(エグゼ)クラブ)のイベント行き、その会場にて山下章氏より最新のゲーム情報を教えて貰うコーナーがあった・・・うんぬんと、いう話をさせていただいたかと思います。
実は山下氏はその際に、電波新聞社(マイコンソフト)のX68000ソフトの最新情報もお話しされていたのです。

曰く、タイトル名はまだ言えないが「ラピュタ」っぽいヤツだ!とのこと。

画像はX1turbo版です

・・・もう、話したも同然ですね。
山下さん素晴らしいリップサービスをありがとうございます。

時は流れ・・・

・・・遂にYsⅠ(X68000版)発売!
・・・・・・だが。


おおっと!いきなり「天野喜孝」氏のイラスト!
FFのキャラデザで、一世を風靡する氏がオープニングを!
これはゲーム全体のイメージも「天野さん風」に・・・?


防具屋のおじさん。
「天野さん」・・・と、いうより・・・(寅さんの)「渥美さん」と、いう感じですね・・・。


グラフィックは陰影が強く、昔の油彩のような何とも言えない雰囲気。
どことなく、皆、病んでいる感が・・・。
というか、ゾンビ化して襲って来そうな雰囲気がするのは私だけでしょうか・・・。


キャラは少し大きめ3頭身。
・・・雰囲気はかなり変りましたが・・・。

でも、一番の違和感は・・・。
このお二方でしょうか?
ジェバもバイオハザードに登場しそうなキャラしてますが、一番コワイのは奥に鎮座する「フィーナ」を自称する「リビングスタチュー」です。ダンジョンの牢で出会ったら解放するどころか連れて帰らないでしょう。

これはぁ!妙に目力がある「ジェバ」婆さんに、
土人形のような「フィーナ」。
では、「リリア」は?という話題で一部のファンは
盛り上がったとか、盛り上がらなかったとか・・・。

同様のシーンをPCエンジン版で。
アニメがどうのこうのより、こちらの方が落着きますな。
       

確かに「Ys1」に於けるアニメ的な表現は、後のシリーズから見ると抑えられた感じでした。
ただ、制作陣も、ユーザー側もリアリティーは望んでいたかも知れないですが、「不気味さ」を感じるまでのリアルは望んでいないと思われます。

Ys1より「フィーナ?」かな?

Ys1マニュアルより「アドル」
当時は燃える様な赤毛では無かった?

但し、このゲーム、単なる冷やかしや、前の回で語った様な「技術不足」ではありません。音楽のアレンジも素晴らしいですし、最後まで完走したユーザーも(私を含め)友人にも何人かおり、大多数はこれはこれでアリ・・・という感想です。
ただ、「YsⅡ」、「PCエンジン版イースⅠ・Ⅱ」とプレイし、そちら方面にちょとヤられ気味だった自分の肌に合わなかっただけかも・・・と、今になって思ったりもしました。

2026年2月11日水曜日

余り大きな声で語りたくないソフト(X68000編②)

♪吐き出す台詞はひとつで 今は Don't touch me!

(TVアニメ「よろしくメカドック」OPより)


子供の頃は「クソゲー」という言葉は無かった。
なんせ、親に貰ったなけなしのお金である。社会人になった今だからこそ、肌に合わないゲームというのは、積みゲーとして忘却の彼方へ消し去る事が出来るようになったが、子供の頃はそうはいかない。

・・・そう、無理やりにでも「愛さ」なければならないのだ!

だが、その努力もむなしく愛す事すら困難なソフトが登場し始めた。
X68k信徒のうち、何名かがこれを入手。
彼らは衝撃と共にこうつぶやいたとか、つぶやかなかったとか・・・。
「おおカミよ、何故にアナタは我らの「愛」をお試しになるのです?」

今回はそんなお話です。(なんじゃそりゃ!?)



フルスロットル

いかにもな名前のゲームであります。恐らく「アウトラン」に影響を受けたと思われる、公道レースを題材としております。(画面はPS2版「タイトーメモリーズII 下巻」より)


MAZDA往年の名車RX7(FC3S)を彷彿とさせる外観。
カーマニアなら、それだけでグッとくるというものであります。
そして、このゲームの魅力の一つが一定回数しか使用出来ないニトロの存在。
マンガ「よろしくメカドック」では、チューニングの最終兵器的な扱いをされ、ガソリンに添加して使用すると爆発的なパワーを発揮するシステムである。

次原隆二「よろしくメカドック」より

但し、使いすぎるとエンジンに良くないようで、マンガの中では主人公「風見」がついついアツくなって使用してしまい。エンジンブローを起こしてしまう姿が描かれています。

次原隆二「よろしくメカドック」より

・・・おっと閑話休題。

「ニトロを使え!」と誰かが叫ぶ!

そんなワイルドなスピードのレースを再現した当作品。

思えば、「アウトラン」などは、MkⅢ・PCエンジン・MD・MSX2にまで、(中には無茶移植もあるが・・・)MD、PCエンジンなど良移植で知られているのに結局、X68k版は発売されなかった。


・・・が、そんな悲嘆に暮れるX68kユーザーに向け、「フルスロットル」であります。
しかも、シャープブランドで!(開発はSPS)

シャープとSPSのブランドは、以前「スーパーハングオン」をリリースし好評を博したブランドでもありました。

このゲームを購入したのが誰あろうRyo
一緒に買いに行ったのは私。
その時は、このアト彼の身に起きる悲劇を、誰も知る由もありませんでした。
いつも通り、馬鹿話をしながら電車での行き帰り。

その日、彼の笑顔を見たのはそれが最後となりました。


X68kの前で青くなったり赤くなったりする彼の顔色を見て、我々もどうして良いか分らず声を掛けようとすると、

「今は、Don't touch me!」

彼の背中がそう答えているようでした。
だけど、我々は知りませんでした。

この後、彼の身に起きる本当の悲劇を。


チェイスHQ


図らずも同様のタイトル。同様の(TAITO Z SYSTEM)である。

画面はPS2版「タイトーメモリーズII 下巻」より

今回は声だけですが、各ステージの最初で署のオペレーター「ナンシー」さんより緊急連絡が入り、逃走車両についての簡単な説明があります。

画面はPS2版「タイトーメモリーズII 下巻」より

車は「ポ○シェ」っぽくなりました。
そして、このゲーム最大の特徴が、何といっても、車をぶつけて犯人の逃走を止めるところ。
これまでのドライビングゲームで、車をぶつける事はリスク以外の何物でもありませんでした。
それを逆転の発想でゲームに落とし込み、痛快さを演出するとともに、他のレースゲームとの差別化も果たしています。


画面はPS2版「タイトーメモリーズII 下巻」より

そして前作「フルスロットル」でも路肩にズラッと並んでいた看板「○イアミバイス」を彷彿とさせる主人公達バデイ。

画面はPS2版「タイトーメモリーズII 下巻」より

この演出によりゲームは一気に面白さと知名度を増し、前作とは正反対に様々なハードへの移植を果たしてゆくのでした。

そしてこちらも例に漏れずX68kへ移植されることとなった。TAKERTU専売で、開発はTwinSoftとなっている。余り聞き慣れない名前だ。一応ネットで検索してみると、オーソドックスなAVGを開発しているらしい・・・が。(画像はX1turbo版


 本当にその会社が制作したものかは確証が取れていないので、例え住所が分かっても「不幸の手紙」とか送ったりしない事!
・・・これは。

そしてまたしても信号機のように、顔色を変化させるRyo君。
・・・また引っかかってしまったのですね。

「今は、Don't touch me!」

・・・彼には心を癒す時間が必要なようです。

総評

フルスロットル

こちらのソフトですが、完全にゲーム中のフレームが足りておりません。
そのため、ニトロ使用時にはフルスロットルならぬ、フルバックで走行しているような感覚にすらなります。

さすがにプロが作っているだけあってチェイスHQよりは幾分マシです・・・と、言いたい処ですが・・・、それでは、やはりダメでしょう。
大手メーカーの名前まで冠したソフトなのだから、どちらかでストップを掛け、技術が不足しているのだったら、スタッフ総入れ替えをして再度作り直すくらいの気概が欲しかったです。

チェイスHQ

ええ、何と言いますか・・・。
「何やってんの!?」(ブライト艦長風に)

コースに分岐が無い。コースが殆ど直線。サイレンが鳴らない。逮捕シ⁻ンが無い。など、挙げれば指摘事項に暇が無いほどですが・・・。

決定的なものは技術不足ですね。

また、この世界は物理的に破綻しています。

スピードが上がれば上がるほど、もっさりと動きだす「看板」や「周囲の建物」。
建物が完全に浮き上がり我々と同じスピードでついて来ているような感すらあります。

更に罪深いのがディスク内のテキスト。

「ソースファイルを付けるので、完成させようと思う方はどうぞ。」的な、文書がしゃあしゃあと書かれているではありませんか!

少なくともスタッフは未完成であることを承知の上で売ったのです。

酷い話です。
購入したユーザーの心のみならずX68kのブランドイメージまで汚したこの作品。
もう二度とこのような作品が世に出ないよう、祈るばかりです。

2026年2月2日月曜日

余り大きな声で語りたくないソフト(X68000編①)

♪そぉっと~しぃ~ておいてくぅれ~

(装甲騎兵ボトムズOPより)


 高級な車、バイク、服。


人は皆、差別されることを嫌い、社会の均一化を願う。

だが、信号待ちで、同じ車種・同じグレードのクルマが並んだ際に、少しでも自分のオプションパーツが良い物を付けていれば「勝った」と思い、相手がより上ならば「落胆」してしまうという、ジレンマを抱えた生物でもあります。

それは、人によって様々で、誰しもここは負けたくないという境界線を抱え、生きているのでした。


では、X68000ユーザーはどうでしょう?

恐らく他のパソコンユーザーよりも、何ならハイエンドゲーム機ユーザーよりも上のゲーム体験が自分は出来ている。

それがユーザーの誇りであり、高額なマシンに投資した対価でもあったのです。


・・・けど、多くのゲーム・メーカーが「何かしらの付加価値」を付けてゲームをリリースするのに対し、その数が増えれば増えるほど、中にはデザイナー、開発者の強すぎる個性や、技術不足、勘違い(?)等で変な方向に行ってしまったゲームも残念ながら出てきます。

しかも、意外と老舗のメーカーでも・・・。

今回はこんなお話です。


スタートレーダー

移植:M.N.M Software(TAKERU専売)


※画面はPC-88版です

原作は日本ファルコムが、PC-88・PC-98シリーズ用に開発したアドベンチャー+シューティング+SFという、あの「夢幻の心臓」や「ダイナソア」のゲームデザイナー「富一成」氏の趣味全開のソフトとして知られていた。

※画面はPC-88版です

宇宙をまたに掛けて、危険な荷物を運ぶ凄腕「トレーダー」(注1)カイン。
彼は人工知能、「アダリー」を相棒に今日も、愛機フェンリルと共に宇宙を駆ける。

注1:「トレーダー(交易商人)」と、名乗っているが、実際やっていることは、「ポーター(運び屋)」である。けど、野暮な事は言わず、経年により言葉の意味が変って来た。・・・としておこう。「カウボーイ・ビバップ」の「カウボーイ(賞金稼ぎ)」みたいな感じで。


※画面はPC-88版です

そんな彼の元を一人の少女が訪れる。

「レフィ」と名乗った少女は、高額な対価と引き換えに、自分の「おじいちゃん」を捜して欲しいという、実に漠然とした依頼を提示してきた。


※画面はPC-88版です

多少鼻白んだカインではありましたが、どうせ、子供のタワゴト。
いずれ諦めるだろうと、タカをくくり、フェンリルへの乗船を許します。
こうして、アダリー含め3名の奇妙な旅が始まります。
やがて、その事が銀河を揺るがす大事件となることも知らずに・・・。

※画面はPC-88版です

「富一成」氏のファルコム移籍第一弾となったこのソフト。
同じくハヤカワ文庫のブルーバックが大好きだというYsのグラフィック「山根ともお」氏と意気投合して誕生したという。

SFマインド溢れる作品だが、発売された機種がPC-88、及び98というあまりシューティングには向かない機種。
私としては、難易度もユル目で、良く頑張ってるなぁ・・・と、思っていたのですが、世間的には余り話題にはならなかった様な気がします。

そんな、「スタートレーダー」がX68000へ移植される!
広告に掲載されているサンプル画面は美しく、遂にスペースシューティングの面目躍如か!?と、思わずには居られない。


そして発売!

移植は、X1版「アルガーナ」X68k版「スターウオーズ」等で定評のある「M.N.M Software」TAKERU専売ということで、普段行かない店に行かねばならないが、いい大人になった現在では、羞恥に怯える我らではない。

新たに車という翼を入手した我らは兵員を動員、四名ほどでTAKERUを占拠。


より、「当然」という雰囲気を醸しだし、ソフトの入手に成功した。

スイッチを入れるのももどかしく愛機にディスクを挿入し、起動!簡単なオープニングの後に「スタート」を押す。


上の88版の同シーンと比べて観て欲しい
何故こうなった?

ビジュアルシーン周りを安っぽい意匠が飾る
はっきり言おう。こんなモノ要らない!

こ、これは!


期待したゲームは、「スタートレーダーの皮を被った別のゲーム」になっていた。

しかも、グラフィックは微妙にデッサンが狂っており、特に主人公の「カイン」などは、少しくたびれ気味の青年マンガ誌のキャラを主演に持って来たような、生活感溢れる親しみやすいおっさんへと変貌を遂げていた。

最も衝撃を受けたのがゲーム開始時。

原作では簡単なAVGとして、コース選択・武器の購入・出撃の際の武器選択が出来ていたが、AVG部分をばっさりカット!

※画面はPC-88版です

※画面はPC-88版です


所謂ビジュアルシーンへと変更してくれていた。


確かに

元のゲームも、色々と選択が出来そうで、攻略はほぼほぼ一本道である。だったら面倒な選択肢を取ってしまって・・・と、いうほどゲームは甘くない。

かつて、(株)スタジオベントスタッフ・社長の山下章氏がムック本制作のため、ドラクエ等の生みの親堀井雄二さんを訪ねた際のことである。

その際に、ドラクエに於ける簡単な選択肢(1で「りゅうおう」に世界の半分を譲る?(はい/いいえ)とか、1のラストで姫を連れて行く?(はい/いいえ)とか)は、どういう意図で入れているのか聞いてみたそうであります。


※画面はFC版です。実際FC版では、とんでもない
ペナルティーが待っている。ちなみに「その後」
の世界を描いたのが「ビルダーズ1」です。

すると堀井さんは、「概ねは正しい選択をするでしょう。但し、「竜王にせかいのはんぶんを譲った世界ってどうなってしまうのか?」など、間違った選択をしなくても、思い悩んだ事は、「記憶」の奥に残り続ける。・・・だから、「ココ」と言う場所にはワザと選択肢を入れて、プレイヤーに選ばせるようにしている・・・。」との答えでした。

そうなのです。

このゲームはプレイヤーの差し出した手を、「ご遠慮申し上げます」とばかりに返してしまったのです。



では、肝心のシューティングの方はどうでしょう?

原作の方はアクションが弱い分、巨大な星の上を通過するなど、ステージ構成で魅せる工夫が多いような気がしました。

※画面はPC-88版です

対するX68000版ですがこちらは流石に良く出来ています・・・と、言いたい所ですが、うーん、結局、この移植を行った人達ってゲームを一通りやってみたんでしょうか?



原作のPC-88版では、愛機「フェンリル」はライフ制であり、それが尽きるとゲームオーバーとなる仕様です。

対するX68k版は残機制。・・・これっておかしくないですか?

主人公の相棒であり、母親役の人口知能「アダリー」(フェンリルに組み込まれてる)の存在です。全ての残機と並列化でもしているのでしょうか??

結局、元軍人ではあるみたいですが「カイン」は「トレーダー(運送業)」です。

運送業は運んでナンボ。

(これは原作(PC-88版)でも同様なのですが)そんなに戦ってどうすんの??

特にX68000版のフェンリルは一発でアウトになる仕様なんだから、むしろ戦闘を避けるべきでは(と、なるとシューティグそのものの意義が・・・)??

また、X68000版は更に戦闘が激しくなった為、まるでワンマンアーミーで戦争をしに行ってる感すらあります。いつも戦っているのは無人の防衛システムと仮定してもカインが運送する事により被るリスクが大きすぎます。カイン自身もステーションを利用するんですから賞金首になってしまったら元も子もないでしょうに・・・。


おっと、

ここらで良い時間となってしまいました。

ちょと、原作愛が強すぎて、自制が効いていない感じでしたね。

折角の希少なスペースオペラ物だったんで、つい・・・。

関係者の皆様。申し訳ありません。

ファルコム様「Ys」のように3Dポリゴンでリメイク&リブートしません?

即購入しますよ!!