君はモノの為に死ねるか!?

戦国武将
~「古田織部」を貴方はご存じだろうか?
マンガ「へうげもの」(「ひょうげもの」と、読むらしい)によれば信長の配下にして、千利休の弟子。(当時、大名ですら、利休の弟子は多かったという・・・)
詫び数寄(わびすき)を好み、物欲に滅法弱い。
織田家を裏切った宿敵、「荒木村重」を追い込むも、すんでの処で、その者が落とした器に心を奪われ、あっさり取り逃がしてしまう。
そんな、現代のマニア魂に似た「モノ」に対する執着は、時に滑稽であり、時に時代をも大きく動かす原動力となってゆく。
その「へうげもの」の連載開始より約15年前、1990年にまさにその茶器や文化に着目して描かれた戦国シミュレーションゲームが存在した。
他ならぬ光栄(現コーエーテクモゲームス)の「信長の野望」第4弾。「武将風雲録」であります。
信長の野望・武将風雲録(X68000版)
この頃の光栄のゲームは、オープニングにも力が入ってきている頃。
出陣前でしょうか?多くの鎧武者が見つめる中、かがり火の中で能を舞う信長。
サブタイトルもカッコイイです!
ゲームは一見、「戦国群雄伝」の、「全・国・版」みたいな作りと、(ビジュアル的に)思われるかも知れませんが、かなり洗練されています。


土地を支配していく形態の「信長の野望」は、「風雲禄」にて、終了となります。

内政部分も「文化」「技術」というパラメータが新たに追加され、文化は茶器の購入や、茶会の成功で上昇。高いと商人との取引が有利になる。また、「技術」は、投資によって上昇し、それにつれ、「鉄砲」とか「鉄甲船」といった新兵器が使えるようになってゆきます。

戦も「野戦」・「攻城戦」との2種類。ただ、折角の最新兵器「鉄砲」も、今回は天候の変化があり、「雨天」では、使用出来ません。
土地を支配していく形態の「信長の野望」は、「風雲禄」にて、終了となります。
ファンの間で」は、どの「信長」が、一番か?と、議論となった際、必ず上位に食い込んでくる程の人気作です。
※ちなみに、この頃は、○川映画「○と地と」が話題になっていた。従って、「謙信様」が文字通り鬼神の如く強かった。また、新規参入の「島津軍」も、異様なほどの強さだった。
のちにに購入した98版も「パワーアップキット」まで導入したのですが・・・。
プレイした方は分かるかもしてませんが、独特の間があります。
今回より、城を1つ1つ攻略していくシステムとなりました・・・が、戦のシーンもガラッと変更されています。
慣れれば、どうということは無いのかも知れませんが、どうにも「肌に合わない」ゲームでした。
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| ゲーム画面。城単位となる為、今回は家紋のシンボルが 城主の目印となります。 |
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| 戦の画面。歴史の教科書に出てくるような凸型の ユニット。後にも先にも「覇王伝」が最初で 最後となりました。 |
信長の野望・覇王伝・パワーアップキット(PC-98版)
結局、X68000でのリリースは「覇王伝」までとなりました。では、i486sx ・25mhz搭載の、弟の98ではどうなんだろうか?・・・という衝動に駆られ購入。結果は・・・うーん。
「変らぬ君でいてくれて嬉しいよ・・・。」
・・・という感じです。
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| ミカドへ謁見。官位が貰えます。 信秀は信長のお父さん。目がコワイ。 |
結局、我が家では、PC-98で「三國志Ⅳ」が発売されると、プレイヤーがそちらの方へ流れてしまい、誰もクリアする事なくHDDから消えてゆきました。
信長の野望・天翔記・パワーアップキット(PC-98版)
前述の「覇王伝」が肌に合わなかった私ですが、デザイナーのやりたい事は何となく理解出来ました。しかし、ひとり一人が実行するには手間が掛かりすぎるのです。
この問題を解決し、素晴らしいゲームへと昇華させたのが「天翔記」です。今回はパワーアップキット導入後の「完全版」から語りたいと思います。
今では慣例となり、ファンからは「完全版商法」と揶揄されがちですが、僕自身はゲーム発売後のユーザーの声を上手く反映させ、ゲームを延命させるには良いシステムだと、好意的に受け取っています。
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| 見よ!この究極の姿を! 何と、MOに逃がしていたデータをイメージ化!! まだRyo君のプレイデータが残っていたのには驚きました。 |
特に、この天翔記に於けるパワーアップキットは強力で、ゲーム内容の強化から武将のエディター、新音源ボード86音源、サウンドウェァCDの対応。
他社製のグラフィックアクセラレータカードへの広い対応(最大1, 024×768ドット)と、至れり尽くせり。
特にこれまでサントラの域を出る事が無かった、サウンドウエア(注1)CDに意味を持たせたのは大きいですね。
音楽のコンポーザーはこれまでも変らず、「菅野よう子」さん。
未だ「カウボーイビバップ」以前(注2)ですが、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団による演奏(!!)は、FM音源では到底表現出来ないゴージャスかつ、雰囲気に合ったサウンドを実現しています。
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| オープニング。パワーアップ適用後は少し変化します。 |
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| 外交の場面。「北畠」がすり寄ってくる。 多少鼻白んだ感じが信長から感じられるのは、 気のせいか。 |
だったら、前作より大変なだけなのでは?
・・・と、思いますよね!
前作と打って代わってこちらは、「超・が付くほどの」スピーディーさ。
なんせ、ちょっと近所に飯を食いに2時間ほど席を外しただけでコンピュータが天下統一をしていたり。(※行く末を見守るモード:しかも、プレイヤーキャラじゃあ無い「陶 晴賢」で!)
これにより余計なFDの抜き差しが不要となります。
また、ゲームのシステムを見直し、城を一気に(最大9)落とせるようになりました。
(本願寺のみ一揆を扇動するコマンドがあるのですが、大名家との関係は悪化しがちです)
また、現在の信長シリーズになくてはならない、軍団制が始まったのもこの「天翔記」からです。
軍団長を指名して、「評定」でざっくりと命令を与えれば、勝手に命令に従って働いてくれます。(完全委任もアリ)
これにより、プレイヤーがこなさなければならない雑務がかなり軽減され、よりゲームに集中する事が出来ます。
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| これは、かの有名な「桶狭間の戦い」 |
このように多くの改善が試みられ、かなり快適になった「天翔記」ですが、比例して、CPUパワーもかなり必要となってしまいました。
で、買ってしまいました。♪
♪「インテルのCPUアクセラレーター(PC-98用)」(ドラえもん風に)
早い話がCPUの交換だ。i486sx25Mhzから50Mhzへ!(約倍のスピードだっ!)
うーん、こうなりゃ、CD-Rom(×4倍速)(当時メルコ(現Buffalo)から、超格安(と言っても2万くらいしたかなぁ?)のドライブが発売され話題になっていた)も買って、友人宅の98マルチのように「ポリスノーツPC-9821版」が普通の98Ferrowで動くか試してやろう。(実際、動作しました)
えーい、ここまで来たら、8MBくらいメモリーを買って、ちょっと話題のWindows3.1もインストールしてみたいな・・・。
あっという間に、弟君がなけなしの給料で購入したパソコンは、強力なマルチメディア機へと、本人の了解も無いまま変貌したのだった・・・。(爆
つまり、より早く遊びたい人は・・・と、いうことになっちゃうのです。
ただ、これは大らかな時代のニッチなPCソフトの世界の話。仲間内ではあまり気になりませんでしたね。
注2:丁度「マクロス+」に抜擢された頃ですね。




















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