2025年11月15日土曜日

グーニーズ(MSX版・ファミコン版・X1版)

 The Goonies 'R' Good Enough




「 The Goonies 'R' Good Enough」とは、歌手「シンディ・ローパー」さんの名曲にして、映画「グーニーズ」のテーマソングである。

勿論、ゲーム中もコナミの粋なチップチューンで、ゲーム進行を盛り上げてくれます。

日本語に直訳すると、途端に魅力を下げてしまう、あちらさんの歌詞でありますが、こちらの曲のタイトルで、「AI」に聞いてみると「グーニーズはグッドイナフ」といったようなヒドい直訳や、「グーニーズはもう十分」といった、グーニーズ否定と受け取ってしまいかねない訳まであって、決定打に欠ける感じです。

ここは、単純明快な、少年少女達の大冒険映画ということで、親父風にはこう
訳しましょう。

「グーニーズって、もう、サイコー!!」

MSX版


割と良くある事ですが、コナミのゲームでは「MSX版=ファミコンのベタ移植」なんて、事はありません。
これは、このゲームに限った事では無く、例えば「火の鳥」・「キングコング2」といったゲームでもファミコンと、MSX2版とでは全く違う内容となっており、割とデカい版権物でも、各チームが独自に開発出来る強い権限を与えられているという、自主性と、それぞれちゃんと遊べるゲームに仕上げるという、職人気質の両方を感じます。


だからこそ、唯一MSX版は主人公が違います。
「マイキー」?「全5ステージで、ようやく悪人にさらわれた子供達を助ける?」そんな月並みな主人公は必要無いね。

そう、MSX版が求める主人公は「毎ステージ子供達を全員取り戻すパワフルさ」、かつ、「毎回その子供達を、悪人にまんまとさらわれやうお茶目さ」を、併せ持つ「スー○ーマン」の様な男!
「そんな男、いねーよなぁ~。」
半ばボヤきながら、映画の「試写用フィルム」を観るスタッフの目に一人の男の姿が!

コイツだあ!!

・・・てなやり取りがあったかは不明ですが(不明なんかい!!)、MSX版の主人公はスロースさん!・・・に、決定です。


ここで、ハテ?となった方もおられると思います。
「スロース」って誰?ということです。
なんと、「スロース」さんは当初、「フラッテリー一家」に居た○ーパーマン(注1)に憧れる顔つきや態度はちょっとヤバめな男性(?)。

※MSX版マニュアルより

そのルックスから「フラッテリー一家」からもケムたがられ、普段は独房みたな場所へ閉じ込められています(!)。そこへ件の一家に捕まった少年(グーニーズの一員)が放り込まれます。そして、彼と心を通わせていくうちに正義の心に目覚め、「グーニーズ」達をピンチから救うのでした。

折角助けた子供達、全員連れ去られるの図。
こうなったら、捕まる方も捕まる方である。

・・・てな訳で、ちょっと思考がバグりそうな主人公「スロース」が子供達を助けて回るのですが、MSX版は最初から難易度高め。マップは広大です。(全100画面!)
ゲームは、全5ステ-ジで構成されており、毎回7名のメンバーを救出せねばなりません。
そんなのムリーと、思うでしょうがちゃんとステージクリア毎にパスワードが出て、それを入力すると、各ステージの最初からプレイ出来ます。
ファミコンとは似て非ざるMSX版ですが、良作です。


注1:スピルバーグの臭いがそこはかとなく漂う「グーニーズ」ですが、スピバーグは原案・製作総指揮。監督はリチャード・ドナー氏。初代「スーパーマン」「リーサル・ウエポン」等の監督として知られています。スロースのスーパーマンのネタは、所謂「セルフオマージュ」ですな。

ファミコン版


毎度のパターンですが誰が購入して我が家に持ち込んでくれたのか経緯が不明なゲーム。
ゲームの難易度は、簡単な方でしょうか?

こちらは、無難に「マイキー」が主人公。
MSX版の「スロース」さんは、最期まで登場しません。(涙)

ステージ1は簡単な廃屋。
操作に慣れましょう。

ゲームのステージ構成はバラエティに富んでいて、段々とトラップや敵の難易度が上がる感じですが、それを各ステージに点在する強力な隠しアイテムがサポートしてくれます。

例えば、ステージ1であれば、「ヘッドセット(?)」と「耐火服」。
ヘッドセットはギャングの歌声を無効化してくれますし、耐火服は文字通り吹き出す炎からマイキーを守ってくれます。
また、このアイテム、一度入手すると効果がずっと続くのも良心的です。

いかなるアイテムをもってしても「生物」の
体当たりには弱い。これは、ゲームの常識。

アイテムの出現条件もそれぞれの場所で「あるボタン」を押すだけという簡単なコマンド。
コツを掴めばアクションが苦手という人でも簡単にクリア出来る様になるでしょう。


映画を観たことがある人も、無い人も、感動必至のエンディングを見逃すな!!

X1版



同社のグラディウス(X1版)と、ほぼ同時期に発売されたゲーム。演出等、意外と光る物があったグラディウスと同様、アクションゲームとしては良く出来ている。

ステージ構成はファミコン版と同様だが、画面切り替えとなった「PC-88版」とは違い、ちゃんとスクロールする。


アイテム出現ポイント。出し方まで同様であります。
惜しむらくはBGMです。
一瞬、「単音」と思ってしまうようなガチャガチャした音楽。
あの、MSX版が主題歌の雰囲気を良く掴んだキャチーなアレンジだったので、凄く残念です。


誰か今からでもグラディウスみたいに「FM音源パッチ」、作ってくれないかなー(誰得?)と、真剣に思ってしまいます。

けど、慣れれば良いゲームでした。

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