このゲームがなければ、格ゲーブームは無かった!?
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MSXとは思えない美麗なグラフィック。 |
「イー・アル・カンフー」と言えば、ファミコンでも発売され、割と知名度のあるソフト。
では、「イーガー皇帝の逆襲」は?と問えば、首を傾げる人が多いのではないのでしょうか?
そう、これはMSXのみで発売された正式な続編なのです。
前作は、MSX版が先陣を切って発売され、結構な人気があったのですが、何故が自分は購入していませんでした。
当時私の実家は、友人たちの家の丁度中間点に位置し、学校帰りや日曜日にはゲームセンター状態となっていました。
その頃になるとMSXユーザーも多くなり、その中には前作の所有者も居ました。
なおかつ、ソフトは当初より我が家に置きっぱなしになっていたので、プレイしていない訳ではなかったのですが、初回から所有者の神がかったプレイを見せられていたので、どうも食指が動かなかったのでした。
そんななか、突如として雑誌の広告を飾ったのが、このソフト。
MSXとは思えぬ美しいグラフィック。さすがに各キャラに1ステージではないが、変化のあるステージ(前作は1ステージのみ)。更に魅力的になった相手キャラの数々。
ためらいなく購入に踏み切れる内容でした。
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ボスキャラはどれも多彩な攻撃。 総じて主人公より強いです。 |
ゲームは前昨とは趣を異にし、スタートすると3ステージ程移動ステージがあります。
移動ステージでは「小敵隊」といわれる敵もひっきりなしに出てくるので、うかうかしていると、ここでゲームオーバーになるか、体力を大きくケズられ、とてもボスと対峙出来ないような状態にされてしまいます。
ただ、上手に敵の編隊を倒すと、集めると回復アイテムになるウーロン茶の葉が手に入るので、後半のキツいステージに備え、おざなりには出来ないところが絶妙な所です。
その敵をかわすか倒しつつ移動し、4ステージ目で待ち構えるボスキャラと対戦するというのが構成になっています。
どちらかといえば、ファミコンの「スパルタンX」っぽい感じになったと言えば、伝わりやすいかも知れません。
それぞれのステージのボスも、能力的に主人公より上をいっており、ステージのどこかにあるアイテム「ラーメン」(だったか?)を取り、一定時間無敵になっている間に形勢逆転を狙うのが攻略においてのセオリーとなります。
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移動画面。まごまごしていると 軽く死ねます。 |
どちらかといえば、前作の方が、昨今のゲームに近い印象がありますが、まだ、世の中に「格闘ゲーム」などという言葉が、定着していなかった時代。
ゲームをどのように進化させてゆくか、メーカの側でも試行錯誤があったことが垣間見られ、面白いです。
そして、このゲームを語る上で欠かせない要素が、対戦モードの存在です!
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このゲームのもう1つのウリ、 対戦モードです。 |
選べるキャラは最初のステージに登場する3人までと、ちょっと寂しく、また、主人公以外の能力が高すぎて(飛び道具がある・壁を抜けて反対側に出られる等)、バランスは決して良いとは言えませんが、我が家では接客ゲームとして活躍していました。
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壁抜けをされ、左右から飛び道具を 使われると、もうどうにも出来ません。 |
何よりも、かの初代「ストリートファイター」に先駆ける事2年。
既に、KOのゲージ・各キャラとの対戦といったスタイルを確立していた事に、いまさらながらに驚かされます。
残念ながら、「イー・アル・カンフー」シリーズがこれ以後発展する事はありませんでしたが、この作品の存在が、後のブームに大きく影響を与えたことは確実だと思われます。
もし、コナミが格ゲーにもっと力を入れていたら・・・と思うと、ちょっと面白いですね。
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