もう二度と味わえない世界?
これは「ひっかけ」か? 想像力を働かせましょう。 |
「Enter」キーを押すと、画面には、「~トイウ コトバハ ココデハ ツカエマセン」という寂しいメッセージ。
しばし考えたのち、また別の行動を入力する。
これは、ワープロソフトを使っているのでも、チャットをしているのでもありません。
ゲームです。
「アドベンチャーゲーム」と聞いて、皆さんはどんなゲームを思い浮かべるでしょうか?
最近では、ノベル系のゲーム、ちょっとレトロな感じのゲームがお好みの方は、画面をクリックする「ポリスノーツ」や、コマンド選択式の「オホーツクに消ゆ」などを連想されるかも知れません。
でも、初期のアドベンチャーゲームは、上記のように、コマンドを手打ちしていたのです。
まさに、パソコンならではのゲーム!ちょっと文化的な感じが、高1の坊やにはたまらなくステキに思えました。
MSXには随分時間がたってからの移植となりましたが、発売されると即購入したのは言うまでもありません。
残念ながら、他機種と違い、フルカラーとはなりませんでしたが、雰囲気は十分に感じる事が出来ました。
ちょっとアブない文字が・・・。 現在では考えられません。 |
ゲームのストーリーは、千葉にある某テーマパークに対抗し、埼玉に建設された「デゼニ(出銭)ランド」。
その中に隠された「三月磨臼」という臼を見つけ出すという、結構アブない話。
そういえば、ゲームのパッケージにも、怪しいおじさんと、お姉さんのイラストが描かれているが、関係者だったのだろうか?(ちなみにそんな人はゲーム中に登場しません)
何を買うかで、ハマってしまいます。 |
このゲームを有名にしたものの一つに、言葉探しの難易度があります。
当時を知る人々の間では語りぐさになっていた、一番最後の辺りのあのコマンドです。
流石に、MSX版は後発ということもあり、そのシーンでは、ご丁寧に解答が表示されていたので、そんなに悩むことはありませんでした。
ただ、コマンドは後のゲームと違い、全て英単語(!)による入力です。
従って、プレイヤーは辞書を片手に、キーボードと向き合う事となります。
コマンドのリストなどありませんから、ある意味、行動には無限の可能性があります。
ヒントがある場合もありますが、ノーヒントの箇所もあり、ひっかけのシーンもあります。
一度始めるとクリアまでに膨大な時間を要し、寝ても覚めても、授業中ですら(おいおい!)詰まっているシーンの解決策を考えている始末。
先述の山下先生が「開発者との知恵比べ」とおっしゃっていたように、初期のゲームは想像力との戦いでした。
現在だったら、インターネットで簡単に解法が公開されてしまい、ゲームとしては成立しないでしょう。
それに、この境地に至るまでゲームをプレイせず、ク○ゲーの烙印を押されてしまうかも知れません。
ある意味、究極のスローライフ。
いまでも懐かしく思い出せます。
ちなみに、後に入手したX1版の画面。 やはりフルカラー&ハイレゾは綺麗です。 |
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