今、地球と戦うラリーの世界!
トンネル内。アイディアが光ってます! |
男だったら、アツくならずに居られないキャッチに魅せられて、手にしたのがこのゲーム。
恐らく、日本初のラリーゲームと思われる。(違うかもしれないけど・・・)
ラリーと言えば、ただ単に悪路でレースするだけのものと思われがちだが、実際は特殊なルールが色々あって、奥深いモータースポーツ。
詳しくは、新谷かおる先生の名作「ガッデム」でも読んでいただくとして、そういった特殊性から、なかなかゲームでは再現が難しい。
このゲームも、ラリーの名を冠しているが、実際は普通のレースゲームである。
もっと言えば、走っているのも全てオンロードで、悪路と言えばアイスバーンが何カ所かあるぐらい。
様々な風景をバックに走るのは、どちらかというと「アウトラン」をイメージしていただければ分かりやすいかも知れない。
雪のステージ。 路面はアイスバーンでツルツル。 最初の難関です。 |
こう言ってしまえば、ありふれたドライブゲームの様に思えるかも知れない。
だが、このゲームが登場したのは1985年である。
上からの見下ろし型のレースゲームという選択肢もあっただろうが、あえて疑似3D視点でゆくというところに、コナミの侠気と技術力を感じる。
その選択は大正解。MSXとは思えない動きでアツいゲームを体験させてくれます。
更に雰囲気を盛り上げるのが、バリエーションに富んだステージ。
トンネルや、夜のステージ、雪国など、美しい画面の13ステージで盛り上げてくれます。
中でも好きだったのが、稲妻が走るステージ。
大気を切り裂く稲妻。 こんなシチュエーション珍しいですよね。 |
そこにたどり着くまで困難の連続だったので、とても感動しました。
後半には、道路の向こうから徐々にピラミッドが見えて来るステージとか、それを超えると通称「アラビアンナイトの道(とパッケージに書いてある)」と呼ばれる雰囲気あるステージがあったりして、ストーリー的なものさえ感じてしまいます。
シンプルなステージと思いきや、遠方から ピラミッドが!長い直線が続くので 順位を上げるチャンスでもある。 |
ピラミッドと夜景が美しい 「アラビアンナイトの道」。 ゴールは間近だ! |
各ステージにはクリアに必要な順位があり、完走してもゲームオーバーなんて事はしばしば。
また、後半には敵車もいやらしいフェイントをかけて来たりして、難易度の高さはなかなかのものです。
ブレーキを使わず、路肩で減速&敵車をかわすようにするのが攻略のコツです。
まだレースゲームが珍しい時代。
割と単純な名前もアリだったと思うが、そこを「~ラリー」とするのが、コナミのセンスの良いところ。
ハードルは高いですが、しっかりとした作りなので、現在プレイしても面白いです。
機会があれば、是非チャレンジしていただきたい逸品です。
果たしてあなたは、全コースを制覇し勝利(エンディング)を掴む事が出来るのか!?