2014年3月18日火曜日

Sharp X1ck

ちょいとステップアップ


X1 C デモ
X1のデモ。名曲「美しき青きドナウ」のテーマにのせて・・・。

MSXを買ってもらい、無事パソコンユーザーとなった私だったが、何故か湧き上がる欲望を抑えられずに居た。
当時、パソコン雑誌の広告を賑わせていたのは、NECのPC-8801mkⅡ・シャープのX1シリーズ・富士通のFM-7という、通称8ビット御三家(・・・古い)と言われた機種のソフト達だった。

MSXも、ソフトは徐々に充実しつつあったが、独自の世界を行っており、おっ!と思うようなソフトは遊ぶ事が出来ないのが現状だった。

そんななか、近所のスーパー内にNECのパソコンショップがオープン。
学校がフケると、僕らは、友人達とそこへ入り浸って、専用モニターに映し出される美しい画像を眺めたり、ゲームを楽しんだりしていた。
(今から思えば、営業妨害も甚だしい状態である。よく店長も叱らずに放任してくれたものだと、今更ながらに感心する。)

志望校にも何とか合格し、再度おねだりのチャンス(?)を得た私は、無謀にも新しいパソコンの購入をお願いしようと策謀を巡らせていた。

最も心惹かれていたのは、NECのPC-8801mkⅡだったが、FDD搭載のパソコンはあまりにも高価で、とても手が出せない。
一応、FDDレスのModel10というのもあったのだが、88は出るソフトのほとんどがFDで、買っても遊べないという事になってしまう。

そんな思案を繰り返していたころ、近所の同級生から自宅へのお誘いが。
何の気なしに遊びに行ってみると、部屋にはなんとX1(X1D CZ-802C)が鎮座しているではないか!
当時、サウンド機能を有していなかったPC-88に比べ、こちらはPSG3重和音。PCG機能を有し、ゲームがとても豪華だった。
その日より、友人宅へ通い詰め、「ゼビウス」・「ヴォルガード」・「サンダーフォース」等のゲームをプレイしてゆく内、私はすっかりシャープ信者となっていた。

丁度その頃、弟の友人にもX1ユーザーが居るのがわかり、ソフトの貸し借りの環境も整った私は、当時発売されたばかりのX1ck(CZ-804C)を、弟共々親に陳情してみた。

結果は、以外にもあっさりと購入を認めてもらい、我が家には、真っ赤なボディがまぶしいパソコン本体と、同色の専用モニターがやって来る事となる。
(当時の田舎の兼業農家は、割と経済的に余裕があったのか、我が家だけでなく、ウチで布教を受けた友人達は、X1turboⅡ、turboⅢ、挙げ句の果てにはX68000なんかを「おねだり」で買ってもらっていた。現在、僕自身が自分の子供にこんな事ができるのかというと、とても無理である。)

かくして、パソコンのステップアップに成功した私だったが、しばらくは購入しているソフトが少ないのと、メガロムの普及でMSXが急に勢いを増してきたのとで、使用する機会になかなか恵まれないというジレンマに陥ってしまう。
今思えば、贅沢な悩みだなぁ・・・。

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