2025年10月4日土曜日

祝・完結「ヴィンランド・サガ」

 ここではない、ドコカ

2005年4月から連載が始まり、連載中2回アニメ化もされた「幸村誠」氏による漫画「ヴィンランド・サガ」。

約20年にわたる長期連載であったが、2025年9月号をもって完結した。


11世紀初頭のヨーロッパ。
ローマ帝国崩壊後、人々は前時代の文明を継承出来ず、再び森と野生動物と隣人に怯える世界を生きていた。
そんな中、勢力を誇っていたのが、北海を我が物として略奪の限りを尽くしていたヴァイキングだ。

主人公はヨームの戦鬼(トロル)として恐れられた元戦士の子、「トルフィン」。
彼は父を奸計にはめ、自分の目の前で殺した「アシェラッド」の軍に入り、徐々に戦士としての頭角を現わしてゆく。

多くの人との出会い。そして、父の敵である「アシェラッド」との奇妙な信頼関係。

自身も毛嫌いしていた「奴隷」という身分に墜ちたり、解放されたり・・・と、さまざまなドラマを経ながら、子供の頃に夢見た土地「ヴィンランド」(アメリカ大陸の北部)への入植を行う・・・。

・・・と、いう壮大なストーリー。(※アニメ化されているのは丁度中盤くらいでしょうか)

読後の感想は、つきなみですが感無量・・・と、いった感じです。

本屋に並んでいた、前作「プラネテス」をジャケ買い(・・・と言うんでしょうか?表紙が気に入って購入)して以来です。
中弛み無く最後までハラハラさせる展開は、ストーリーテラーとして鬼気迫るものがありますね。


奴隷から解放された主人公は、「強い者は、何をやっても許される」という、当時の世界をどうにかしたい・・・と、思い始め、「非殺の誓い」を自分に課します。

・・・が、当時のヨーロッパを覆う戦乱。更に、かつて「侠気のトルフィン」との異名を轟かせていた自分の過去までもが、主人公を戦いの渦へと巻き込んでゆきます。

果たして「トルフィン」は、「非殺の誓い」を守り、この世界に居場所が無い人々を連れ「新天地」への入植を果たすことが出来るのか?


コミックス全29巻。

秋の夜長に、お勧めです!

0 件のコメント:

コメントを投稿